27日、朽ち始めた竹の稈にキクラゲを見つけた。「アラゲキクラゲ」と推定したが、それはどうでも良いことで気持ちはすでに「バター炒め塩コショウ」でうごめいていた。
近くには別のキノコが発生していたが、これは「ハナウロコタケ?」程度で同定は出来ない。時折見かけるキノコだが、地味ながら鑑賞に堪える風体をしている。自然界のデザイナーはどんなことを感じてデザインするのだろうか、ここにいたる「必然」みたいなものがあると思うのだが、それ以上は迷宮だ。
持ち帰ったキクラゲは「バター炒め塩コショウ」で三時のお茶の友にした。炒めている時、量が少なく火が通らないと嫌だから、キノコを伏せて菜箸で軽く押さえたら「プーッ」と鶉の卵くらいまで膨らんだ。次々に膨らんで中には「パンッ」と破裂して飛び出すキノコも出る始末、これは面白かった。量が少なかったからお猪口に一杯の貴重品となってしまった。
味は、と言えば「コリコリ感」がこの上なくたまらない。軟骨や鮭の氷頭の歯ごたえも好きだがキクラゲの歯ごたえが一等だ。