草の中にぽつぽつと赤いイチゴの実が目立つようになった。赤い実は同じようでも何種類かあるので正しい区分など夢のまた夢だが、どうもバライチゴのようだった。美味しくも不味くも無いというところだろうか、ヘビイチゴのモソモソとした口内感触に比較すれば「おいしい」。
近くにも赤い球があって、ノイバラの葉に付いていたのだが「これが本当のバライチゴじゃん!」と独り戯けを言いながら見てみたら真っ赤な嘘だった。
ノイバラにイチゴが実るわけは無い。端的には「虫瘤」だった。図鑑で調べたらバラタマバチの幼虫がつくる「のいばらまるたまふし」と言うものだった。きれいな球体でスグリの実の様な感じだ。
ノイバラには手を焼いているが初めて見た代物だった。ナイフが無かったから、まだ割って中をみていない。