ざざ漏れの国の岩屋は心さびて荒れたみちのく見れば悲しも
さざなみの国つ御神の心さびて荒れたる京見れば悲しも 高市古人
ま草生ゆ荒れ野になれど黄葉の過ぎにし家族形見とぞ来し
ま草刈る荒野にはあれど黄葉の過ぎにし君が形見とぞ来し 柿本人麻呂
憂きこと想い辛かり借り金で泣きつつ仮設秋の夜な夜な
憂きことを思ひつらねてかりがねの鳴きこそ渡れ秋のよなよな 凡河内躬恒
未だ帰ぬ人もありけるみちのくは誰も行けずに住めぬ場所あり
まだ知らぬ人もありける東路に我も行きてぞ住むべかりける 藤原実朝