トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

無農薬無肥料無袋のリンゴ

2018-08-22 | 感じるままの回り道
 庭の国光が色づいてきた。若い頃、岩木山や八甲田山などに行った折や、長野経由で帰省する道すがらのリンゴ畑の景観が好ましくて庭に導入した国光とフジである。
 当初はバレリーナアップルとして売り出していた直幹性の小玉リンゴも植えていたのだけれど、狭い庭ゆえ混雑してきたのを機に一掃してしまった。クラブアップルとか言ったような記憶があるけれど「美味しい」というより観賞用に近かった。

 さて家のリンゴであるが矮性台木苗をスリムな主幹形スピンドルブッシュで仕立ててある。当初は3mほどの高さを維持していたものの手入れや倒れやすい環境ということもあり現在は2m程度だ。

 特に手入れらしい手入れもせず摘果し袋掛けをすれば良いほうで、今期は摘果だけである。蛾の幼虫の食害を受けるけれど、イソヒヨドリが入り込んでからは幼虫をよく食べる。樹下に大きな糞が目立つとスズメガの幼虫であることが多いのだが、薬剤散布をするかと思う頃には姿を消す。そんなことで今季はアブラムシの駆除さえしなかった。

 しかしながら袋掛けしないツケは大きく、ほとんどの果実が被害を受ける。夜襲による吸汁被害なのだが果肉全体に及ぶ事も稀ではない。それでも食べられそうな部分は切り取って食するが「良くなりましたね。」なんて見上げられても「どうぞ」なんて言えない代物である。
 いわゆる傷物や被害果実を今時食するなんて奇人変人に近いが、生まれも育ちもそうであるがゆえにむざむざ廃棄は出来ないのだ。まあ、美食家ではないし「無体やなあ…」と思っても無袋は事実なのである。

 かの地のリンゴの花弁は風に散るのだそうだが、我が家のリンゴはニュートンのリンゴのように風もないのに落ちる。落ちたリンゴに最初に取りつくのがアリンコで、それを洗い飛ばして口にするのが小生で、古希のお爺は泣いたとさ 傷んだリンゴに泣いたとさ リンゴを見ればあーリン子 ハイハイ…。

    見かけは良い良い   ➡   食うのは怖い

今日のとんぼ「ネキトンボ」

2018-08-22 | 小父のお隣さん
 トンボ池の見回り、ここ何回か翅が薄茶のヤンマが水際から飛び去ってしまう事態に直面して学習した結果「曽呂利新左エ門」で接近する。それでも草向こうだと視認できず飛び去られてしまう事は多いのだ。ヤブヤンマかマルタンヤンマかどちらかだろうが確認できていない。

 それはともかくこの日、色が変わって見える赤トンボに遭遇した。移動中、蚊や蚋、虻が眼前でうるさいから捕獲しつつ潰しつつ用いる網なのだが、これで捕獲したらネキトンボであった。向こう側には連結飛行し産卵に入ったカップルも確認したものの「人の恋路は邪魔しない」小生であるから眺めるだけで踵を返した。
 しかしなあ、人の恋路を邪魔しないといえども小生の恋路はきっと誰かが邪魔して糸口もない。生まれも育ちも越路で川口も沢口も近くなのに…。

                    人恋うはたそがれ時の始め也
                    人恋うは草向こうへの糸の口

 ネキトンボの確認も数少ないのだけれど、連結産卵は初めて見た。後になって撮影しとけばよかったと悔やまれるものの、産卵してくれたから来期の発生は可能性大となる。パパラッチして追い払う結果より卵を落としてくれた方が勘定としては黒字だ。