トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のとんぼ「ギンヤンマの産卵」and「オニヤンマ」

2018-08-10 | 今日は真面目に
 上の池に前日設えた第二オーバーフロー部の湛水状況を確認に寄った。3段積んだ土嚢の二段目までは水位があったが3段目には届かず水漏れしている。この段階で泥が溜まれば意図通りで、それから改めて土嚢を積めば目論見通りにいくだろう。

 戻ろうとしたところにオニヤンマが現れ5尺程度先に止まったのだった。オニヤンマの飛翔はほぼ毎日見るけれど翅を休めている場面に出会うことは少ないから撮影できないシーズンの方が多いのである。たまたまデジカメを携行していたから画面いっぱいに撮影してみたものの、PCで拡大したら全てピントがあっていない。合焦音も出たしぶれる様な押し方はしなかったはずなのに「見る価値も無い」写真であった。

 1ヵ月ぶりに水源地の手入れを済ませ、この日の予報は37℃で、すでに空気が生暖かい。スッキリ帰宅と思ったものの「近くだから」とトンボ池に回ってみた。池の中央部にトンボがトンボを咥えて飛んだ、ような印象の飛翔があったから静止して待っていたらギンヤンマの連結飛行だった。
 小生、恐らく初めて見るギンヤンマの連結で、そのまま産卵行動に入った。ギンヤンマの産卵も初めて見た光景である。

 先頭オスの胴体は緑に見えたのでクロスジギンヤンマと思ったけれど、本物の飛翔体と比較すると何となく異なる。後ろのメスの翅は薄茶に見え腹部も茶色だったから、一瞬マルタンかヤブに思えたものの図鑑で「連結産卵」をしていた事でギンヤンマであるとした。
 マルタンやヤブは水中に産卵せず湿った地上部に産卵するから違いは大きい。

 郷里ではクロスジギンヤンマを見た事は無く、すべてギンヤンマとオニヤンマの二種が大型のトンボでギンヤンマのメスを見た記憶も無い。このフイールドではクロスジギンヤンマが普通でギンヤンマを見かける事は稀なのである。恐らく今季最高気温になるであろう日に、脚惜しみせず出向いた結果がこれで外気も熱気も「OH! モーレツ」な一日となった。

                   

越境して刈り払い

2018-08-10 | 水辺環境の保全
 活動圏を接する隣グループの棚田内の稗刈り払いとその上棚の二つ池畦の刈り払いを済ました。夏草茫々で気にはしていた部分だけれど小生が刈らねば誰も刈ってはくれない。

 棚田内の稗刈り払いは作付けしなかった部分に密生して、既に種子を落としてしまったのが大半だから刈り時を失しているのは承知だけれど伸びるままにして、その株元のコナギも増殖させるのは防ぎたい。外回りから渦を画く様に刈り込んで終わり。刈り草の集積は数日放置後に行えば良い。
 この刈り払いの時、オーバーフロー部から水が底抜けしていた。水稲にとっては安全圏であっても環境保全から見ると手間仕事が一つ増えてしまった。
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 二つ池の周囲刈り払いは畦の上部だけである。周囲のほとんどは膝上を越える夏草で覆われているが刈り払わずに残す。刈り払いの見た目は「無精者・横着」とみられる風情だが公園や庭ではないから綺麗さっぱりとする作業は生物環境としてやらないのだが、これは会友だけでなく周囲のボランティアグループにも理解されにくいし選択的刈り払いとなるとお手上げである。「綺麗に刈り込んで」しまうのである。
 さて、刈り草は終日乾燥させ集草し運び出す。そもそも畦の上部を刈り払ったのは泥浚いし畦に積み上げ畦高さを上げる為なのだ。故に刈り払ったままだと地中で腐食し、猪に畦を崩壊させる主因になってしまう。
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 周辺で猪の掘り崩した部分を見ると小生が積み上げた堤や畦、盛り土部分を集中して崩している。また、刈り草を集積した部分も、既に痕跡は見えなくなっていても掘り起こしが酷い。
 それに引き換え、手が入っていない部分は全く荒らさないから「頭頂、自ら湯気立ち昇る」となるのである。富士山の様に万年雪を頭部に留めているような振舞いは出来ん。