トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

1枚を3日もかける暑さかな

2018-08-19 | 水辺環境の保全
 左は抜去したヒシを陸揚げ集積した部分だが、泥付きゆえ半分は泥土で、植物体が腐食すれば堤の一部にリサイクルする。

 さて数年前に入り込み定着してしまったヒシ。その繁殖力は旺盛で種子1個からでもお盆の頃には2坪ほども広がってしまう。広大な池なら問題ないのだが泥水池の様な小さな水域では大問題で「ヒシが増えると水生生物の生産性がヒシヒシと危うくなる」のだ。
 同じ生産性でも人間や人生に言うのは阿呆の証拠であって、己がクズである査証のカミングアウトだ。

 ヒシヒシと覆われていくと水面を覆いつくすのでトンボがいなくなる。水中に光が入らなくなるのでプランクトンと酸素濃度が減るし、茎のジャングルは魚などには動き難いはずだ。隠れるには絶好な環境だけれど泥水池にはメダカとドジョウだけなのでトンボとカエルの事だけ考えて環境を調整する。

 今期も棚田に水を落とす前段部の「温水田」がこのヒシに覆われてしまった。水域なのにトンボさえ立ち寄らない。猛暑の最中、重い腰を上げ抜去する事にした。ここまで繁殖しないうちに処理すれば容易なのは他の水域の植物と同じなのだけれど、そうそう理想通りにはすすまない。

 連日33℃前後の気温なので8時頃から作業を開始するようにしているもののスタート時点で30℃では程なく汗で濡れそぼってしまう。
 1日目は三分の一、二日目も三分の一と一挙に片づけられぬもどかしさがあるが、立ち入って茎を絡めて引きずり寄せ堤の外側に集積する一連の作業は見た目よりずーっと重労働である。

 直射光の下、中腰での作業で泥中の脚を引き抜き移動しつつ抜去物を陸揚げするのは結構つらいものがある。
 しかしながらヒシが取り除かれて水面が開くと直ちにトンボがやって来るのは何時もと同じ光景だ。作業が進まなくても給水しつつ息が整うまで姿を追っているのは荒い息遣いであっても至福の一時なのである。

 ヒシで埋め尽くされた ➡  ようやく半分 ➡  全草抜去


今日のとんぼ「ノシメトンボか?」でなく「ミヤマアカネ」だった…

2018-08-19 | 小父のお隣さん
 ノシメトンボの「ノシメ」は「野占」なのかどうか、今期初見は駐車場広場の草の上だった。リスアカネ同様、翼端斑のあるトンボは好みで、何となく徳をした気分である。そこに水を注すのが名前の確定で、リスアカネではないからノシメトンボと連想しても図鑑対照で同一ではない。そのうえ縁紋が白く大きいので目立つ。

 こうなるとフリーズ状態で、再起動は出来ないから何時もウヤムヤで終わる。縁紋が大きく白い個体は稀に出会うのだけれど、このタイプだけなのか他種にもあったのかについては記憶が無い。
 しかしながら飛翔すると、この白く大きい縁紋を感知でき、なんとなく不思議な感覚を醸し出すのがこのタイプだ。

                       

(注)後日、Sさんから「ミヤマアカネ、現地では初観測」とのメールを頂いた。改めて写真対照してみたら翅の褐色体が先端部でなく中よりにあるし縁紋も大きい。なるほどと思った次第。
 実はこの種、昨年以前に何回か見て撮影もしているはずだったが、整理してないデーターではたどり着けない。