トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ようやく水源地谷止工 4「段差工最終段」

2019-06-11 | 今日は真面目に
 水源地保全の最大プロジェクト「谷止工」も終盤になっが丸太を据えただけでは終わらない。これまでの作業は「底抜け」に依る過度な河床低下を防ぐための防御策であって、取水升までの流路の安定化は自然浸食の助けを借り乍ら行わねばならないので「完成」はまだ先だ。
 そう思いつつ苦節10年、ようやく谷止工最終段が完成した。長期安定傾斜河床を支えるにはもう一段の段差工が必要と判断したが250φ程の材を4m必要なので新たに伐採しなければならない。それでもここまでに至れば安心感がある。追加の段差工は梅雨明けでも構わないだろう。

 既に腰痛が出始めて「休もうか・・・」と思いつつ出かけた。「今日一日作業を行えば一応の目途が立つ」ともなれば気が急くのであって木も動かさねば片付かない。
 15mのヒノキの中ほど350㎝2本を前回の作業で据えたのだが、木元の400㎝がそのままでもったいない。重量もあり太いので躊躇して外したのだが、やはり加える事にした。150mmのバールやトビでは何ともし難く牽引器で移動させた。河床の中央に曳きだし下流部へ引き下ろし固定部へ引き据える。
 河床へ曳きだす   ➡    下流部設置位置へ曳く

 そのたびに牽引器の位置を対岸に移しながらの移動になった。参考までにこの丸太の重量を計算してみる。生木の比重はほぼ「1」なので体積を重量数値として良いだろう。
 計算は「3,14×16×16×400」で結果は「321,536」でおおよそ320kgで成人男子5人分あった。すでに脳味噌の劣化が進み、この数値が正しいかどうか判断がつきかねるが作業感覚ではもっと重く感じている。

 この丸太を前回据えた丸太と交換して、交換した丸太はその下流部に据え好感度が上がった。それでももう1本段差工を施さないと河床の傾斜がきつく「底抜け」の恐れを感じる。その点は最初に述べた対応としたい。
 流路となって低い部分には玉石を敷き詰めて砂礫で埋まるのを待つことになるのだが、この砂礫材は出水で浸食される河床への崩落部に求める。言わば自然堆積である。崩落部が岩場でなく良かった。
 右端を交換する  ➡   据え付け終わり  ➡   谷止工全景

 今回、丸太を据えて一応の目途が立ったが、この場所は取水堰があった場所である。上下二か所の斜面崩落で破壊されてしまって、かろうじて取水升の位置だけが温存された。段差工を施した河床の砂礫の下には当初から据え続けてきた段差工が埋没している。本当に苦節10年だったと思える景観だ。まあ、汗は出るけど涙は出ない。泥水地に水が出ればそれで良く、例えれば「前立腺肥大でも排尿快調なら」それでいいのだ・・・。

 この10年に渡る谷止工は崩落土の侵食流出に合わせて作業を進める必要があったのだが「目先の効く自己中の輩」が次々と取水部を設置してきた。保全作業を行う小生としては「経過処置」なので崩壊部の浸食に合わせ手を加えるつもりが、この身勝手な寄生で何とも作業がやり難くなって負担が増したと断言できる。ホント信義則のかけらもない輩が増えてきた。
 まあ、議員様、官僚様といっても実も蓋もない破れ鍋ばかりになった今日「こんな有権者にしてこんな議員様」、押して知るべしか、崩壊はどどまるところが無い…。さすれば「国体崩壊、信義も崩壊、あっちは妖怪、中身は融解」そんなところ・・・。