トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

羽化してみたけれど・・・

2019-06-22 | 小父のお隣さん
 作業を終え帰宅したポーチに何やらモジャッとした物体がある。視点を定めて直ぐ判明した。ジャコウアゲハの今季恐らく最初の産卵蛹化羽化体なのだった。

 1m程に伸びたウマノスズクサ全てを食い尽くして、何頭の個体が蛹化に至ったか知る由もないけれど今季第一陣の蛹化だった。それから2週間ほど経過したのか、地際まで食い尽くされたウマノズズクサは再生し30㎝程に育っている。

 さて、この玄関わきの外壁で蛹化した個体は丁度小生の頭の高さだった。出かける時は開けた扉で隔てられるから見る事もないけれど、帰宅してドアの前に立てば自ずから視線は向かう。前日には蛹自体が黒くなっていたから「羽化直前だ」と認識はしていても、明けて翌朝には忘れているし見ていない。

 既に絶命している羽化体の下には濡れたような円形が広がっていた。考えるまでもなく落下の衝撃で腹部の体液が出たのであろう。破裂しなくても翅が綺麗に展開する事も出来なかっただろうから良かったのか悪かったのか…。まあ、チョウだって「人生いろいろなのだ」と改めて思った次第。
 理由は何だったか推測すれば二通りで、自らの失敗とイソヒヨドリに依る攪乱、てなことぐらいしか浮かばない。イソヒヨドリは終日玄関付近に姿を見せているが、ポーチ小屋根に営巣中である。

        壁面、お菊虫の殻         羽化後の落下体     

今日のとんぼ「ダビドサナエ」

2019-06-22 | 小父のお隣さん
 取水地で谷止工作業を続けている日々だとダビドサナエと出会う確率が高くなる。フイールドに水辺はあっても渓流ではないから好まれないようで、時折見かける個体は気まぐれに入ってきた「フーテンの寅さんタイプ」なのだ。

 水源地は渓流の様相があるからカワトンボも目立つし、時折はダビドサナエも近くで見る。取水升の泥浚いやフイルターに溜まった砂礫の除去をしていると少なからずヤゴの発見もあるし、段差工で堰き止めた河床の水溜りの中に動くヤゴを見る事もあるけれど、どのトンボのヤゴなのか判るはずもない。
 それでも作業の折々に出会うトンボは一時の清涼剤になる。しかし谷止工では極楽とんぼになりきれん。切れるのは息だけだ。

              

ようやく水源地谷止工6「水路の整備」

2019-06-22 | 水辺環境の保全
 谷止工の派生作業がある。水路を整えるのも重要ポイントなのだ。取水升の上流部は流路が取水升に到達させる事は必須だけれど逃げる水量を減らし集水力を高める算段も必要である。河原幅8メートルほどあり氾濫で浸食された窪みは集水升の反対側の左岸にある。
 この窪みに漏れ出る水量も馬鹿に出来なくて取水堰の水平位置で無駄に流れ去っているのは取水升に入る水量と同等で、そのため取水升からのオーバーフローは発生していない。

 この漏水を少しでも減らし集水路に水を集める算段は小さな水路で水を拾う事に尽きるが、砂礫の河床なので伏流水はいかんともし難い。それでも「やらないよりはまし」なのだ。

 一方、取水堰・取水升より下流部へのオーバーフロー水は河床上に崩落堆積したままの土砂の排除に使いたくて思案していたが、「ケツの始末は後回し」が常套にならざるを得ずようやく着手し始めたばかりである。
 前夜の降水で流路が見えた   ➡    崩落本体の右岸部に流路を寄せる