トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

塩の路ならぬ土嚢の路

2023-07-16 | 水辺環境の保全
 歴史的に「塩の路」だったり「鯖街道」とか言われる交通路はあったけれどさすがに「土嚢の路」はない。攻め込むのに「怒涛の路」はあったかもしれないがそれは一時の事だ。この日の「土嚢の路」も安全確保のためにネザサを刈り払い地表面を視認し易くした道である。崖下の崩壊土を土嚢袋に詰め二つ池の漏水防止作業に用いたのだが一輪車は使えず已む無く一袋づつ抱えて運び直下に放り落としてとりあえずの作業は済んだけれど土嚢の量が5袋ほど不足だった。

 そこでこの日5袋運ぶために前もって歩く道の刈り払いを行った。10メートルほどなので刈り払い機を用いる手間でも無く造林鎌でルートを露わにしたのだ。この事で足元が見えなくても安全に運べる。
 刈ってルートを明確にしない前回はネザサが覆っていて地表が見えず注意を怠れば土嚢と共に崖下に転落しかねなかった危ない足元だったのである。やはりリスクを少なくするためには手数を惜しんではならずたかだか3m程度の落差でも動きの鈍い高齢者、いいえ孤爺ともなれば死亡事故に直結しかねず更に悪くすれば寝たきりの可能性だったあるのだ。

 「塩の路」も「鯖街道」も命を繋ぐ生命線であったけれどたとえ10メートルの土嚢の路とは言えリスク管理には必要な始末なのである。結果、ともかく安全に土嚢5袋を現場に落し不足の箇所に押し込んだ。不格好のやっつけ仕事ではあるもののこの土嚢が無いとあるとでは増水時の越水侵食を防ぎきれない。オーバーフロー部の底抜け防止に2段構えの杭列と土嚢と丸太ダムで洗堀をも防げるからこの先、数年は安泰だろう。ヤレヤレである。