トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

木の芽と言えば

2010-04-15 | 何よりの楽しみ

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 「木の芽」と言えば「タラの芽」か「サンショウの芽」と当地では口にするが、小生には「アケビの新芽」が相当する。

 郷里では八百屋の店先に山盛りになって売られる山菜だ。フキノトウの苦味と同じ苦味かどうか知らないが、この苦味もなれると美味しい苦味だ。

 おやつなど無い時代、食卓も豊かではなかった時代、でもこんなものは丼で食べることが出来たのだ。生醤油、酢味噌、三杯酢など調味料は好みだが、小生は単純に生醤油を少し垂らして食べるのがお気に入りなのだ。サクサクした感触が春の喜びを倍化する。

 当地では新芽の太くて美味しい「ミツバアケビ」が少なく、芽の貧弱な「五葉アケビ」がほとんどだけど、春の味覚、懐かしい山菜として賞味するに不足はない。

 今日の夕食は、昨日煮付けておいたタケノコと「木の芽のおひたし」だ。相変わらず現代的な豊かな食卓とは遠い内容だが口は満ち足りている。


花と言えども

2010-04-15 | 小父のお隣さん

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 栗林を通った時の事、林床はレンゲの花盛りだったのだが目が止まってしまった。ひと際、白い色が目に入ったのだ 。それはレンゲの花だったが結構白さが目立つ色合いだった。

 個体差があるのは常識だけども、自分の常識を超えた白さだった。これに触発されて色の差を確認すると淡いのや濃色のものまで見つけることができた。

 ちなみに標準的な色合いは、白い花と並んで写った花がそうである。周囲の刺激にすぐ反応して本道を忘れてしまう我輩の道草であった。こういう人間は大成しない…しなかった・・・。

『忍び音で行きつ戻りつ山笑う』

『今日もまた笑いし山のお膝元』

『笑う山ハグの一日も植樹かな』

『山笑い腕は泣き出す良き日なり』


森を夢見て

2010-04-14 | 今日は真面目に

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『腰さすり芽吹きに追われ植えし苗』  『幼木を野に戻すなり花霞』

『桜咲く実生の苗を野に放つ』        『幼木の森となる頃われ高見』


ああ、マリリンモンロー!

2010-04-14 | 小父のお隣さん

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 「そうだろうな…」と思って注視したら、やっぱりそうだった。水を入れたゴム風船のようにも見えるプックリとはち切れんばかりに膨らんで揺れていた。ゆったりとした左右の揺れは口吻を差し込んでむさぼり吸っている頭部を連想させるが、それは一時の連想だ。

 メインは「マリリンモンロー」の連想だが仔細は省略する。新鮮な樹液を腹部が破裂するほどに吸い込んでいたが、まだ蟻の姿は見えなかった。徘徊していた鼈甲色の虫はオスだったのだろうか、アブラムシは環境次第で雌雄どちらにでも変異すると聞いたことがあるが、そうだとすれば雌雄の区別など、どうでもいい事だ。

 体表面を覆っている白い粉末のようなものは甘い分泌物の結晶なのだろうかと思ったけれど、流石に舐めてみる気は全くしない。

 大きいものはご飯粒より大きい。アブラムシも多様な種類があるようだが、一斉に揺れているこれはユーモラスな感じがした。嫌いな人でなくても一般的には虫唾が走る光景だろうけど、山の中に独りでいる小生にとっては「お隣さん」なのだ。


キクラゲで佃煮

2010-04-13 | 何よりの楽しみ

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 降雨で昨日は休息日。少し元気が出て、もう少し植樹をするつもりでフイールドにいった。植え場所と本数を確認するため植栽地を歩いたのだが、昨日の雨でキクラゲが発生していた。

 結局、植樹は撤回してキクラゲの採集にいそしむ。他の人影は全て筍堀りばかりだ。朽ち始めた竹の集積場所でウロウロしているのは怪訝だったのだろう。「ワラビ採りですか?」なんて声を掛けられた。キクラゲなんて想像だにしなかったに違いない。

 そのあと「ワラビも少なくなりましたねえ」とのたまうから、厭味と思ったが「みんなで取り付くすから減るばっかり…」といったら黙って去っていった。、山が荒れるのは乱獲・収奪・盗掘など、放置されるだけではない利用者による過負荷も大きいことに気付いて欲しいのが、つい厭味として出る。まだ修行が足りない。

 今回は、いつになく収穫が多かったので佃煮にすることにした。砂糖、七味、生姜、醤油、花かつおを適量混ぜて水分をとばした。カサは減ったが、その分、食感が増している。それでもトンブリ一杯になった。

 おかずとしてアフアフ食べたいところだが箸休めで食べるくらいだろうか。自分の好みを振り返ってみると、栄養価の少ない食材が好みのようだ。


当たり年

2010-04-13 | 感じるままの回り道

Photo_7 Photo_8 今年はタケノコの当たり年だ。

 昨年は県内、どこも「採れない」とぼやく声が多かった。

 桜が開花した頃から一気にシーズンに突入した感がある。出てくるのもしっかりしたタケノコが多い。

 連日、駐車場には十台前後の車両が朝早くから駐車しているが、昼前にはほとんどが消える。車に戻る人たちの麻袋や背負い袋はパンパンだ。

 「あたり!」と言えば、今日もアカハライモリに当たってしまった。薪置き場の朽木や断片を熊手で掻き寄せていたら、またまた朱色の腹をみせて死んだ振りをしている。黒い斑模様でなかったのが幸いして、ゆっくりと撮影できた。こういう「当たり年」は嬉しくないのだけど…。

『一本で身にあまりたる竹子掘る』

『ひと腹で身は後ずさりイモリ掘る』                                            

 


ビオトープを作る

2010-04-13 | 水辺環境の保全

 『雨降りて砂州はできても水路には命無く見ゆビオトープなり』

 『待つばかりもう一雨の出水で河床の泥を流せしたまえ』

 『しゃがみ見る砂の運ばる様を見る活きてる流れ知りたる我は』

 『カラタチやカラスザンショウ棘に満つ垣根に在らず食樹なりたり』

 『蜜源に植栽したき植物も山野となれば少なき候補』

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冬を越せた奇跡

2010-04-12 | 小父のお隣さん

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 拠点広場の水はけを良くするための溝に一箇所だけ一斗升の容積を持った水溜りを作ってある。安全のために柵を渡してあるのだが、修理に立ち寄ったとき目に止まったのがあった。

 それはヤゴの外皮だった。羽化したにしては「早いなあ」と思って覘いたのだが、水面に浮いているのは変だ。5cmはあったからヤンマの類だろう。

 良く見たら水面下の茎に一匹摑まっているのが確認できた。羽化でなく脱皮の直後だったようだ。

 実は、この水溜りは、わずかばかり雨水の溜まる窪みに生息していたイモリのために設置したもので、少なくとも五匹は投入してある場所だ。

 翌日に見たら、更に二つ増えて三体の抜け殻が水面に浮いていたのだ。と言うことは複数生息していた、複数が生息越冬できる環境だったということになる。

 水溜りの大きさから言ってヤゴが一匹でも冬を越して生存していることが信じられない。イモリがいないにしても生命を維持できる動物的餌が確保できる環境だとは思えない。信じられない光景だった。

しかし生存していたのは事実だから、小さな「水宇宙」の生態系は豊かと言えるのか、ヤゴが逞しいと言うべきなのか、ともかく生命力とは不思議だ。

 

 


破壊貢献 2

2010-04-12 | 小人閑居して憮然

 『繁殖の母樹と知らせりタラの木も芽萌えたれば伐られ棄ておる』

 『過剰なる採取続きて若竹の見えぬ林は高齢社会』

 『抜き棄てたヤマツツジの根ヒゲもなく葉しおれても淡きつぼみよ』

 『雨が打つウラシマソウは道の端に抜き取り棄てぬ性根うらめし』

 『オニアザミ引き抜き盗りた鬼女植えし庭の風景屍るいるい』

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知らぬことを知る

2010-04-11 | 小父のお隣さん

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 小生ご出勤の折、アゲハチョウが舞ってきてレンゲの花に止まった。最初から「珍しい、キアゲハか!」と思って見ていたのだが…。

 アゲハチョウの仲間は黒いのがほとんどで、このタイプはまず見かけることが無いのだ。黒いアゲハチョウは数種類飛翔しているのは承知だが、黄色の系統は記憶に無いくらい少ない。

 撮影して、図鑑と照らし合わせると、どうもナミアゲハらしいのだ。黄色系でも小型のキチョウの中にキタキチョウというのがいる事も最近知ったことだ。

 このフイールドはキタキチョウがほとんどでモンキチョウはまだお目にかかっていない。シロチョウの仲間モンシロチョウも、似たようなスジグロチョウも一緒くただった。

 子供の頃から見慣れたチョウと思っていたのに、蓋を開けると知らない世界だった。それはともかく、この時期のレンゲの絨毯、タンポポの原、菜の花畑、桜の存在を誇示する山体などは小生の気分に良く合致して懐かしい風景だ。ほんの一時だけど。


これは美味い!私的

2010-04-11 | 何よりの楽しみ

Photo_9  予報どおりの曇り日、少し雨がパラついたが昼食まで活動してきた。

 少し早めの帰宅となったので、早速に高野豆腐でおやつを作る。

 高野豆腐をさいの目に切って、砂糖シロップをからめながら水分を飛ばした。自分好みにシナモンもまぶして、焦げる直前に火を止め、残りの水分は電子レンジで抜いた。

 一言で言えば「美味しい!」に尽きる。ラスクのようでもあり、食べながら歯ごたえが変わるのが面白かった。シナモンのせいで緑茶でなく紅茶と洒落こんだ。

 食べながら思ったのは「チョコレートを絡めても美味しいかも?」だった。年金だけが頼りのリタイア世代の小生は、こんなものでもグルメの範疇なのだよ!。

 しかし欠陥が一つあった。糖分を良く吸うので、砂糖の量の割には甘さを感じないことだ。軽めの味わいだけに食べ過ぎ易く糖分過剰になりかねない。素材は良いのにトホホである。


破壊貢献 1

2010-04-11 | 小人閑居して憮然

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 オバタリアンとは誰が名付けたのか、言いえて妙である。車道脇でなにやら黒い人影が動くので見ていたら、盛んに何かを抜き取っている。「三つ葉やセリでもないしな?」と近寄って訊ねてみたら「アザミ」を根こそぎ抜いていたのだった。

 ヤマゴボウとして食べるのかと思っていたら「庭に植える」のだそうだ。体験的に言えば、草花や花木を抜き取ったり折り取ったりする人達は、総じてこの年代の女性が多かった。

 アザミはゴボウ根で細根が少なく活着しにくいから「無駄になる」ことを伝えたが「ああそうですか」程度の反応だ。こういう人達は否定や禁止を要請すると、大体が役所に電話や手紙で苦情を言う。ボランティアで整備していた竹林を、地元の保育園児の行事のため一角を囲い、そのむね書いた看板一つで役所に電話する輩もいるのだ。

 自転車の前籠を一杯にして帰宅するかと思ったら、ミラーに写った姿は更に奥に入っていった。きっとショウジョウバカマは何株か根こそぎ失われるのだろう。里山への貢献の仕方も様々だ。


薪割りなんて久しぶり

2010-04-10 | 今日は真面目に

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 ブルーシートを日除けにしていた支柱を撤去したので、杭にしていた支柱が廃棄物として出てしまった。材は針葉樹なのでクワガタムシの養殖に使えるはずも無く、薪として利用することにした。

 小径木などは、鉈で割り裂いたりするのだが、ヨキを使って「薪割り」などは、ん十年ぶりかもしれない。それでも割り始めてみると、いつもやっていたかのように狙った場所にヨキは落ちてくれる。スパッと割れるのは小気味いい。

 思い立って急に行ったから、薪割り台にする大径の丸太がなくて不便で安全性にも欠ける感があった。次回からは風倒木の株元から調達してこよう。

 薪としては乾燥してすぐ使えそうな木材も有ったので、これらは月末のイベントに使えるだろうし、月例会の豚汁の燃料としても向こう一年分くらいは確保出来そうだった。豚汁などは材料から燃料の調達まですべてお任せできたから、これくらいは貢献しないと義理が廃るというものだ。でも「わたし、たべるひと」は極楽であるが、それも「元気でいればこそ!」である。

 


ワンダーランド

2010-04-10 | 遊び子は

Photo『丸太椅子置き忘れたか知らねどもしおれたレンゲの花一握り』

『両手上げ花びらを追う幼子を諸手差し出し小走る母よ』

『唾つけて花びら鼻に貼り付ける笑みし童を見る目さち満つ』

『食べごろは要らぬ二尺のタケノコを抱いて揚々わらべは元気』


シーズン来たる

2010-04-09 | 感じるままの回り道

Photo_2Photo_8  砥石を浸けてあるバケツの中を見たら「ギョェー!」だった。シーズン到来である。大きいものは10mmもあるボウフラで一杯だった。早速、水を棄てて退治したのだが、また蚊取り線香必携の季節になった。

 あわせてオオスズメバチに刺された時の用心に「緊急キット」を更新しておかねばなるまい。そして常時携帯するシーズン到来だ。女王蜂も活動を始めているだろうからトラップを設置して確認してみる必要があるし、捕獲したのは「里山祭り」で子ども達に大人気の「ペンダント」に化けるのだ。

 トラップに落ちた女王蜂は水死してしまうのだけれど、動きが停止して更に3~4時間水中に没しておいても生き返る個体がある。ピンで展翅台に固定して翌朝には動く個体を見ると生命力の強さに感動する。ピンを外すと飛び上がりかねないところまで回復する女王蜂もいるのだ。

 一度、コルクに展翅した女王蜂が、一夜あけたら居間の中を這いずりまわっていてビックリしたことがあった。ピンで胸を突き通されたままの姿だ。

  今朝の朝刊に「ベッコウトンボの羽化が確認された」との記事が掲載された。トンボより早く蚊やガガンボは羽化したし、昆虫が飛翔し始める頃、燕も飛来している。「食物連鎖」で片付けられそうだが、実際は地球規模の輪廻・連鎖の中で動いているのが理解できる。