トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

下準備

2011-04-23 | 感じるままの回り道

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 24日のイベントをひかえ、下準備予定の土曜は降雨の予報となったから一日早める。たけのこ御飯や煮物、天婦羅で供するたけのこは、フイールドは大不作だから会員の竹林で掘り取らせてもらった。

 多少なりとも手入れを行っているのが判る竹林で、裏年など無いような乱立振りだった。もう、そう!、たけのこなど掘らなくても、溜池や水路を掘り続けていた昨今だから、正直な気持ちは「掘りたくなーい」なのであるが・・・。

 背負い籠に都合5杯ほど収穫したが、大きいものはすぐさま下茹でした。形のよいものは2籠分頂いて、昔の職場二カ所へ持っていった。今年は裏年で店頭にも数が無く、高いからと思っての事だけれど、実際はありがた迷惑だったかもしれない。

 押し付けだったにせよ、渡した後の事は小生の関知するところではないのだ。旬を楽しむもよし、使い物にするも良しだ。


落ち口

2011-04-22 | 感じるままの回り道

Photo_4  トンボ池に貰い水する導水路から水が落ちてくる。落差は3m程度はあるから、ちょっとした滝みたいにも見える。元々が棚田を維持していた頃にあった用水路からの漏水溝を利用して落ち口にしたものだ。

 元の水路には流れないようにしてあるから、増水のたびに落下する水流で侵食されていくのだろうが、取り立てて困る環境ではない。何よりトンボ池への給水量が増えて、当初の水源だった地表水だけより安定的に給水できる期間を長くする事が可能になった。

 これによりトンボ池の水生生物に快適環境を保証できることになる。客観的には、やらんでも良い事をやっているので、自己満足の極致だろうけど自己不満足よりはずーっと良い。その一方で事故不満足(肋骨骨折2回)だったりしているから結局はイーブンな里山の日々かあ…。


歴史は繰り返す

2011-04-22 | 今日は真面目に

Photo_3  泥水地のプール部分を拡幅することにした。まったくもって泥縄式である。「こんなことなら最初から大きく堤を回せば良さそうなものだ」と言われてしまった。

 笑われるのも尤もな事で、トンボ池の堤は都合4回も移動させたのだから。とは言え小生には小生の都合と理屈、そして思わぬ現実があったのだ。胸の中の煩悶は誰も知らない。

 今回は心配に反して、漏水が無く貯水が出来たことによる。前回は漏水、漏水で移設せざるを得なかった。その意味では前向きの「せっかくだから」との欲である。と言っても、この作業は前日の就寝直前に思い至ったことで、このパターンは変わらないから、会友は呆れてしまうらしい。判っているけど性分だから、もうどうにも止まらない。身体はくたびれて、今日で終了できなかった。

 しかし、終末のイベント準備に入るから、しばらく土木作業は休養・休業だ。


*奥の細道   温故痴新編

2011-04-21 | 大震災

         草戸でも住み戻る意ぞ避難先

         ゆく春や鳥泣き魚の目になみだ

         夏草や民人どもの日々の跡

         塵ほこり皆で雑魚寝の避難もと

         蛤もふたみに分かつ大津波


トンボは既に四種類

2011-04-21 | 小父のお隣さん

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 4月7日、名前は不明だが中型・細身・青系のトンボの飛翔を見た。19日にはカワイトトンボ、今日はようやく一種を撮影できたがモノサシトンボだろうか…。そしてもう一種、黄色が目立ったトンボもいたのだが、イトトンボやカワトンボの体型ではなかった。大きさからアオヤンマだろうか。トンボもチョウもケータイで接写するのは難しい。

 今は、棚田跡で泥水地を造作しているからトンボ類には出会いやすい環境だ。森も水辺も葦原も両腕の中にあるようなコンパクトな場所だから。ここが終了すれば林内作業に入る、そうするとトンボ類とは殆ど出会わなくなってしまう。

 沢筋の水路にしても、堰止めたプールや現在造作中の泥水地にしても、トンボ類にとっては大切な生息環境だからこそ、シップ薬を貼り貼り造作している。念仏みたいに言われる「生物多様性」回復は必要な活動だと思いつつ、でも小生の視点は「環境多様性」にあるので、少々つむじ曲がりかもしれない。

 シーズンになって、常連の「愛好家」たちも顔を見せるようになった。この人達は狙った昆虫や鳥を見たさに全国に足を延ばしているのだが、自らの汗水で生息環境を整えるような労力は使わない。それを批判する気はないが、結局は「小生等と五十歩百歩だなあ」が会友たちとの立ち話の結論だ。「私食べる人、あなた作る人」古いか・・・。


我々がルーツ

2011-04-20 | 小父のお隣さん

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  トンボ池の卵が孵化した。しばらくは飛び出した卵塊のゼラチン質に群がっていたが、それを食べつくしてからは浅いところに群れている。密集している部分もあるし、集団から離れ、たそがれている個体もいる。

 今の所、池の中の捕食者はマツモムシやヤゴくらいだと思うが、アメンボウも体液を吸う昆虫だから捕食者になるのだろうか。現実は捕食者よりも水不足で干上がるのが心配で、特に大半が水際のごく浅い部分に集まっている事による。靴跡のような浅い窪みは少しの水位の低下でも切り離されて日干しになるのが目に見えているからだ。

 このオタマジャクシは、この池で産卵された一群ではないけど、この群れの中から成体になった個体は、この池で産卵するはずである。その意味では彼らがこの池のヒキガエルの「ご先祖様」になるのだが、そうすると彼らをここに発生させた小生が彼らの「神」にあたるのだろう。なんて妄想をしながら見入っていた。ヒキガエルにとっては迷惑でありがたくない神話である。


もったいないから泥水地

2011-04-20 | 水辺環境の保全

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 堰き止めて、もらい水した棚田跡の下の段は荒れるがままで、夏は葦原になってしまう。その上、漏水が気ままに流れて大きなV字の侵食溝まで出来ている。流水の大半は地下に入って侵食溝から流れ出ているが、堰の漏水も結局は侵食流になってしまうのがもったいない。

 それで欲が出て、よせばいいのにと思いつつ手を出してしまった。単に捨て水、浸食流にしてしまうのでなく、流下する前に「ひと働き」をさせるのだ。植生を見回ったら葦の侵入していない、地表がジクジクしている部分がある。ここなら貯水できると踏んでプールを作ることにした。

 プールと堤になる地表を刈払機で表土ごと刈り払って地表を綺麗にしてから掘り進んだ。思っていたよりスコップの入りが良くて作業がはかどり、最近では珍しく3時まで作業してしまった。勿論、腕も肩も痛くなっている。でも、そのお陰でカワトンボを初見だ。

 今日は、プールの部分と上との段差の下を平行に集水路を掘って終了した。夕刻には満水位になっているだろうから、次は堤の高さを調整しなければならない。帰宅して「飲む点滴」の自家製甘酒を飲んで一息つく。余談だが、今回の甘酒は15分毎にON,OFF出来る24時間タイマーを使用し、電気釜の保温温度を60度前後に調節したため非常に美味しく出来たのだ。 


*住みつけぬ  温故痴新編

2011-04-19 | 大震災

     酒のめばいとど寝られぬ夜の雪  勧進帳

           酒飲めどいとど眠れぬ板の床

     春の夜や籠人ゆかし堂の隅    笈の小文

           春の夜や籠もりこけゆく建屋かな

     菊の香やならには古き仏達     芭蕉

           聞くは害さよなら愛し先祖の地


葦角刈り

2011-04-19 | 水辺環境の保全

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 葦が30cmほどに生長してきた。衰退させるために他の植物を刈らぬように手鎌でトンボ池の周辺を刈る。芽生えた頃に一度刈ったのだが、伸び足りない時だったから成長点が残って衰退に寄与するまでには至らなかった。

 水辺の葦もトンボの羽化には大切な支柱だが、漏水の大きな原因になる植物でもある。平坦地であれば目の仇するほどでも無いが、段差のある棚田や堤を盛り上げて貯水した池などでは地中深く横に走る太い地下茎は漏水チューブそのままでもあるのだ。先人の言葉に「葦が生えると水漏れする」という格言があるくらいだ。

 元気な新芽は粘土質の固まった堤にひび割れを作って伸び出ている。池は漏水防止が最大の課題なので駆逐するまで葦角刈りは続けなければならない。翌日に見回ってビックリしたのは成長が早いこと、一晩で5cmも伸びている。周囲を圧倒する訳である。


ムフフな一筍二品

2011-04-18 | 何よりの楽しみ

Photo_5  初物を煮付けて頂いた。最初は塩糀で味付けする心算だったが未体験ゾーンだから安全策で二品に分けたのだ。

 醤油ベースの味付けは昆布と花かつおのオーソドックスな一品、対して塩糀での煮付けは初体験である。塩糀は漬け込んでから二週間目になるがようやく使ってみる機会が来たのだ。

 塩糀煮は酵素の関係か多少軟らかく仕上がったようだ。鍋の大きさも火加減も同じだから見た目も味わいも異なる二品は、小生の普段の食生活と比較すると「グルメの極致」みたいなもんだ。自前で自食であるけれど「ムフフ!」な二品だった。

 4本の筍を半割りにして、その半分づつをあわせ調理をしたのだが、醤油ベースは少しエグ味が残っていたものの、塩糀ベースはほのかな甘味を感じつつエグ味は全く無かったのだ。これは糀の酵素の働きなのだろうか。


導水路通水万歳

2011-04-18 | 水辺環境の保全

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 堰の水位が予定通りにならなかったから、導水路を更に掘り下げて、ようやく通水状態になった。水路の深さは約40cmほどである。20m長の水路を10cmでも掘り下げるのは、作業の後半になるとヨレヨレだ。

 まあ、作業量に見合った水量ではないものの、隣の水系に落ちていく水を見ているとホッとする。これが僅かであってもトンボ池への給水量が増えて、干上がるまでの時間稼ぎが出来ると言うものだ。

 今日、落とす事が出来た水量はペットボトルを逆さまにして出てくる水量程度だが、年間を通して最低でも、この量を供給できるならばトンボ池の漏水分に近い水量は補給できることになる。それと共に水路の途中に貝殻の堆積層があって、その上を水が通過していくからカルシュウム分などミネラル質も融けて送られるだろう。

 石灰質が水系に溶け出してくれるとカワニナの成長や繁殖に有効だと、蛍の再生保護の冊子で読んだ記憶がある。貝殻の堆積層は思わぬ御褒美だと考えたい。しかし本当にくたびれた。


初物だ!

2011-04-17 | 何よりの楽しみ

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 拠点の上り口に顔を出したタケノコがあったから収穫した。昨年は未曾有の大発生の年で今年は裏年に当たり、少ないのは当たり前なのに昨夏の高温旱魃で目も当てられない不作年である。冬場には猪が拠点や駐車場を荒らしまわっていたから、タケノコの大不作は見当がついていた事だ。

 だから探して賞味する気などないのだが、目の前に現れれば「ヤマアラシ」に与える理由もなく収穫した、と言う訳である。さて収穫したものの小振りで皮を外せば15cm程度だ。玄米しか家には無かったからタケノコ御飯は断念し煮付けで食べる事にしたのだが、量が少ないので細いタケノコも二本採った。これで増量しようと言うもくろみである。

 今回、味付けは「塩糀」のみ。この上ないシンプルさだが食味はどうなのだろう。これから調理する。  


4月定例会

2011-04-17 | 月例会

Photo 2011,04,16(土) 9:30~13:30

会員  10名(新規入会1)

活動  午前 1:春のイベント周回コースの整備

         2:拠点の整備

         3:イベントの打ち合わせ、確認等

                        参加数は毎回40名程度を予定していたのだが、今回は60名を越えることが判明。炊飯・調理能力をはるかにオーバーしてしまうので調整することになる。

     午後  たけのこ掘り

          *裏年と昨夏の高温旱魃で貧弱で数も少ない。

その他:新規入会が1名あった。打診があって結果待ちが、もう2名ある。


虫瘤発見

2011-04-16 | 小父のお隣さん

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 水路の掘削中に手を休めた視線の先に鮮やかな赤い色彩が飛び込んできた。「ヤマツツジには早いのに」と思いつつ近寄ってみたら虫瘤だった。初めて見るタイプである。「のいばらまるたまふし」も赤い球状で美しい物だったが、これはさらに大きくて薄緑色との兼ね合いが新鮮だ。

 樹種はガマズミと思ってみたのだけど、ネット検索でこの手の虫瘤は出てこなかった。手元の図鑑にも掲載されていない。似たようなものはコナラに見出せたし、ガマズミの虫瘤も掲載されていたが、これとは全くの別物だ。

 「さては新発見?!」なんて思うわけはないけど、少々ドキドキする美しい虫瘤だった。


漏水処理

2011-04-16 | 水辺環境の保全

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 一夜明けて堰き止めた水位を見てがっくりだった。前回の水位と同程度にしか溜まっていない。地盤からの漏水孔は見当たらないが積み上げた丸太の下部から水漏れが激しい。結局、再度丸太と土嚢を外して漏水箇所の特定をした。

 今回は土嚢が密着していなかったための漏水だったと判明したが、その理由は積み上げて形が出来てしまった土嚢を組み込んだ事による密着不足だった。赤土・粘土質だから水を含むと土嚢は自由度が失われてしまうのだ。

 そこで新たに土嚢を作って密着状態を確認しながらようやく積み上げが終了した。それでも漏水はあるから丸太の下手にも残りの土嚢袋で土嚢を積んだ。これは出水で溢れた時に丸太の基礎部を浸食させないためだが、本当は丸太と同じ高さまで積み上げたいが袋も不足だし、何より気力が萎えた。

 再再度の満水も水位は当初と同程度だったから水位を上げることは断念して、導水路の河床を下げて通水させることにした。水深は1cm程度だが隣の沢への落とし口まで水が流れてくるのを確かめながら掘り上げてようやく完成した。