トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**今日の替え歌

2022-03-19 | 温故痴新
            防衛に命起つべし後の代に聞き継ぐ人も語り継ぐがね

             大夫は名を立つべし後の代に聞き継ぐ人も語り継ぐがね    万葉集  巻十九

ひたすら切断・・・する

2022-03-19 | 今日は真面目に
 思いがけない作業が降ってきた。丸太の椅子を90個ほど確保したいのだとか。除伐材や風倒木を思い浮かべれば何とかなるかもしれないと思えるものの作業を想うと眩暈がしそうな微妙な数である。除伐材や風倒木を朽ちるままにしておくのも「もったいない」感じもするけれど山の生物にとっては恵みの環境ともなっている。
 それでも朽ち果てる前に用材として役立つなら「保全活動に逆行する」とも思えず数の確約は無しにして取り組む事にした。急ぐのには訳があって木口が乾くまでには数週間必要だし、切羽詰まってから「用意できません」では相手方も困ると言うものである。

 とりあえず林道わきに転がしてあったヤマザクラとコナラの除伐材、林道を挟んだ斜面の中ほどにある風倒木のヤマザクラとスギから切断し数を見る事にした。効率も上げなくてはならないからチェーンソー2台を用意し刃も新品を装着して作業に入った。新品の刃は切れ味が良くて気持ちが良い。それでも斜面や不整地にある幹を軸線に対し直角に切断するのは注意が必要だった。地面の傾斜と幹の傾斜が揃っているわけでも無いので微妙に錯覚と狂いが蓄積する。時折は断面修正のためスライスが必要となった。

 枝落ちで危険だから除伐したコナラとヤマザクラの大木、風倒木になったヤマザクラとスギの大木から高さ1尺ほどの丸太椅子が60個超確保できたのだ。この場所からはこれ以上は採れず、残りは東奥の地拵え地のマキの幹から採集する予定だ。
 この作業は小生の独り作業となって2日間をかけ切断と運搬集積を終えた。就寝前に腰に湿布材を貼っての連夜で、何とも年甲斐のある日々となったが、腰痛が収まらないうちの今回の作業なので「転ばぬ先の杖」ならぬ「ぶり返えさせないための湿布」でもあるのだ。

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 今回の作業で刃を交換する際に固定ナット1個を落して見失い、エンジンスタート時にスターターコイル紐が破断してしまい使えなくなったチェーンソーが1台出来てしまった。結局、紐が切れてしまったチェーンソーにボルトを失ったガイドバーを付け、折を見て修理に出さなくてはならない。万札2枚は吹き飛びそうだ。

マメザクラ開花、ショウジョウバカマ開花していた

2022-03-18 | 小父のお隣さん
 丸太椅子にする杉の皮むきをしていたら親父二人組が立ち寄った。「ショウジョウバカマを見に来た」と言う。「まだ開花していないかも・・・」と話すと「三日前には開花していました」との事。そうすると14日には開花していた計算になる。小生は見に行って居らず入域者の情報だけでの認識だったから古かったのだ。

 作業を終えて立ち寄ってみた。話では「半分は開花していました」という事だったものの小生の感覚では三分の一程度の開花状況だった。相変わらず踏圧被害が目につく。気にしている誰かがスギの枝などを集めてバリケード風にしてあるものの「こんな程度では…」と何時も思ってしまう設えだ。だからと言って小生の勢力圏内でも無いし設えてトラブルの心配はないもののそっちまで受け持ち範囲にも出来ん。

 マメザクラ開花             ショウジョウバカマ開花          

**今日の替え歌

2022-03-18 | 温故痴新
             街々に爆ぜる武力に影も無くこころ張り裂く難民おもえば

              うらうらに照れる春日に雲雀上がり情悲しも独りし思えば   万葉集 巻十九 大伴家持

時にはソーイング爺爺!

2022-03-18 | 今日は真面目に
 この日、予定もしていなかったイベントの打ち合わせで午前中はフイールドを確認しながらのすり合わせだけだった。そんな事から不完全燃焼なのだが予期せず回ってきた作業が除伐材や風倒木の幹を使って丸太の椅子を90台程度切り出す事を希望されたのだ。もとより活動しなくても良い範疇ではあるものの資材は多分にあるし刈り払いの時期には早いしで数は別にして出来る範囲で協力することになったのだ。
 イベントは別にして風倒木や除伐材を生かす作業になるから里山保全活動から外れてはいないだろう、と言う程度だ。

 そんな事から帰宅しても物足りない。午後は昼寝をする気分にもならず退屈しのぎにお針子、いいえお針孤爺を決め込んだのだ。一着は長袖のシャツを半袖にして厚地を生かして上着にするのだ。
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 もう二着は右胸のポケットの深さが足らずスマホの収納が不十分ですぐ落下してしまうからファスナーで閉じ込められる深さに仕立て直した。
 たかだか5cmほど深くするだけなので、一着は半袖にし、切り離した袖先を開き当て布として深さを伸ばしたのだ。まあ、根気よく丁寧に縁かがりも面倒臭く思わないで真面目に取り組み、アイロンもしっかり当てて待針も使いようやく完成した。胸左右のポケットのデザインが異なる事になったものの実用本位の作業服なのである。

 用いた布の部分は袖先の部分を開いて使ったからすり減った布地が中央にあるけれど、もとより強度が必要な個所でも無いので問題は無いし、様子に気付く人もいないだろうし十分に役立ってくれるはずだ。小生、読み手の目が痛くなるほど南魚沼の生まれも育ちも雅な家系と記述しているけれど、紫式部や清少納言などのいにしえの昔より雅な階層は貧乏であったという歴史的事実もあるから、当て布や作り替えなど当たり前田の苦楽家ぁだあ!。

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 小生の周囲に補修をしたり手直しをした着衣を用いている人は知らない。まあ、小生だけだとしても恥じるものでも無いのだが、さすがに手芸材料店に行くと女性ばかりで小生以外の男性、いいえ男性モドキは見たことが無い。その上、会員証を有していて割引して購入しているのであって、どうだ頭が下がるであろうぞ、皆の衆・・・。
 話せば長くなるのだがイギリス当たりの番組で「ソーイング選手権」みたいな内容の放映がたまにある。これがなかなか面白いのである。各局肝いりのドラマやキャストなど足元にも及ばない。老若男女、趣味でソーイングを行なっている人たちの中からテーマごとに競うのだが玄人はだしの人もいれば目を見張るような感性を示す人もいて気が付いた時は楽しんでいる小生である。元え!、姥捨て山では「山流し」と世間様からは評され必要に迫られて行っております…。まあ、喜界島だったか俊寛の境地である。

**今日の替え歌

2022-03-17 | 温故痴新
           七重八重詭弁弄せし腐有陳は真ひとつだに無きぞ狂犬

            七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞあやしき   後拾遺集 雑五

今日のエッ!品「金柑膾」

2022-03-17 | 何よりの楽しみ
 たまたま図書館から借りて来た本、魚住陽子著「菜飯屋春秋」駒草出版の中に「金柑膾」が出てきた。はて、金柑の膾とはいったいどんな物だろうか?」と読み終わった後でネット検索してみたら「大根」と「カブ」の膾が出ている。眺めてみれば何の事は無い金柑と根菜を合わせた甘酢漬けではないか。

 と、一旦は思ったものの、まだ少しばかり金柑が残っている。日にちが経っているから少々張りの無い皮になってしまったが水分が抜けた分、味も強まろうと作ってみる気になった。この日は数日間の暖かさが消えて寒く薄曇りの日で、庭の林檎の選定もしなければならないからフイールドはお休みとして金柑に合わせ野菜を買いに行った。大根やカブで合わせる気は毛頭なくキュウリにしようかセロリにしようかと一瞬の迷いはあったもののセロリを購入してきた。

 セロリはピーラーで薄くひいて甘酢と金柑で和え密閉容器で冷蔵庫で馴染ませた。待ちきれなくて1時間ほど寝かして試食してみた。当たり前だが金柑とセロリの味がする。ピーラーを使った事で筋っぽくなってしまったがシャキシャキ感が欲しければ千切りにするべきだったか・・・。とは言え、どう調理して食べようととどのつまりは一緒なのである。男子たるもの細かい事に拘っては大成しないのである。
 かの狂犬、一切合切細かい事は意に介さず傲慢不遜、太陽皇帝を目指して居る。金柑膾でも食して正気に戻ると良い。しかしながら狂犬病発症してしまうとワクチンは無いのだそうな…。まあ、孤老の膾小鉢一杯の幸せなど知らないのが狂犬たる所以だろうて。

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**今日の替え歌

2022-03-16 | 温故痴新
            『国行かば』
            街行かば 礫染む血潮   原行かば雪染む血潮
            狂犬の意に沿うテロに   顧へりみはせじ 長閑には死なじ

             『海行かば』  詩歌  萬葉集 巻十八
                          作曲  信時 潔

倒木埋没体を曳き出して腰痛!

2022-03-16 | 小人閑居して憮然
 「バンビーノガーデン」道路を挟んだ向かい側、駐車するには格好に思える土地があるのだが倒木やら実生の立ち木などで使えない。進入路の西側は除伐し集積するだけで済んだのだが東側が難儀だった。除伐しなければならないヒノキが数本有って、そのうちの1本は立ち枯れしているが胸高直径40cmを越える大径木なのだ。作業を安全かつ円滑に進めるには足場を危なくないようにしなくてはならない。敷地中ほどには古い倒木が半分埋まったようにあって、まずはこれを排除しないと勝手が悪い。

 幹の径を考えると150cm程度の長さが移動させる限界だろうと切断したものの木元の2本は動いても先端のの2本は動き難い。鳶口を打ち引っ張てみると反対側の林床まで僅かに動くのだった。そこで枝が刺さって動きの邪魔をしているのが判明した。
 スコップの用意はしてなかったから鳶口で効率の悪い掘り下げをしながらお目当ての枝を確認してチェーンソーを入れる。倒れた上は土壌でなく昔の廃棄集積場所であった事も幸いし石を噛まずに済んだのだった。しかし1カ所だけでなく4か所も隠れていて、その上、生木のように湿って重たい。ようやく砂利面まで曳き出したのだった。

 ヤレヤレと思ったのも束の間、この重量では道路を隔てた畑まで運び土留めにするには難渋する。少しの期間乾燥させて気持ちだけでも軽くしてから運ぶ事にした。今回の熱血徒労のご褒美はいつも通り腰痛が出た。終わってみれば後悔しきりで、判っちゃいるけどやめられない性向がまたも腰痛を呼んでしまったわい。これで一週間は鳴かず飛ばずのブラブラ病・・・。

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**今日の替え歌

2022-03-15 | 温故痴新
           穀倉は瞠るばかりよテロの赤傍観青にも染まず奮闘

            白鳥はかなしからずや空の青海の青にも染まずただよふ   若山牧水
   

啓蟄過ぎて現れるのは…

2022-03-15 | 感じるままの回り道
 ボーイスカウトが昨日からキャンプしている。昨季、結構な作業量を投入して整備した台地にテントの花が咲いた。テントを設営した一帯は日本タンポポが咲き低草地として維持しているのでロゼットを展開し始めた今日この頃、踏圧被害をもろに受けてしまうのは想定内なのだが中高草地として維持したい範囲に踏圧被害を受けるよりはリスクは減るのだ。
 元より私有地ではなく県有地なので範囲限定で妥協した方が全体としてのリスクは拡大し難くなるだろう。

       

待望の降雨

2022-03-15 | 水辺環境の保全
 降雨が少なく水源は雨水が流れ込むだけの三日月池は昨季に引き続いて干上がりの危機だった。それでも池の底にお湿りがある間に降雨があってホッとした。夜間から未明にかけて20mmほどの降雨だったものの朝いちばんに確認に行ったら池の全域に水が行きわたっており、とりあえずはクロスジギンヤンマのヤゴ減少は避けられた。

 従前から東の斜面林内に地表水の誘導窪みを「設えなければなあ!」と感じてはいたのだが二期続けての憂き目では実現させないと大きな損失を被ってしまう。老骨鞭打ち腰痛貼り膏薬、膝痛サポーターと万全の装備は備えてある。泣き所は万全の装備でも「馬子にも何とやら」で備えあっても憂いありなのだ。まあ人生、蟻のように蠢くだけであって「蟻のように動き続け蜂の様な物に刺される」のが本当のところ・・・。

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 この日14日は気温が23℃まで上がった。アマガエル、シュレーゲルアオガエルの鳴き交わす声がかまびすしかった。

**今日の替え歌

2022-03-14 | 温故痴新
         腐有陳や黒土地帯を侵すとも世にヒマワリの種は尽きまじ

          石川や浜の真砂に尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ   石川五右衛門

落ち葉山細断

2022-03-14 | 今日は真面目に
 暮れに落ち葉山を作り落ち葉堆肥になるのを待つだけなのだが春先になっても林床には多くのクヌギの枯葉が残っている。不思議な事に梅雨の頃には大半が消え失せてしまうように記憶しているのだけれど何処に消えるのだろうか。それはともかく少し多めに鋤き込みたい場所が出来て再度の落ち葉掻きをし窪地に集めてみたら身の丈を越えてしまった。
 クヌギの葉は大きくカールもしているから嵩張るのは当然で、少しでも嵩を減らし湿度を保つためには細断するしかない。そこで今期お初の刈り払い機デビューとなった。

 落ち葉山の裾から上から横から中からと縦横無尽・快刀乱麻の躍動を行ってみたら身の丈もあった嵩が膝高までに減ってしまった。暮れに作った落ち葉山も同様に行ったけれど新しい落ち葉山ほど嵩は減らず刈り刃の入り方も少ない。無理もない三カ月も経ってしまっては自重で嵩も減っているのであった。
 新しく集めた落ち葉は乾燥しているから90ℓの袋に詰めて「バンビーノガーデン」へ運び畝の間に敷き詰めて土壌改良の一助にするつもりなのだが、それは後々の事で我がフイールドも季節が廻りなすべき事がてんこ盛りだ。落ち葉山の嵩高みたいに簡単には減らないのが真骨頂で、結局は我が身を粉にしないと片付かないのである。

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春めいた日はときめいた日

2022-03-13 | 小父のお隣さん
 気温が23℃まで上昇した。ヒキガエルの産卵の時節なのだが一向に兆しが無いのは降雨が無くて乾燥しきっているせいかもしれないと妄想たくましい今日この頃なのだった。今夜あたりから降雨の予報だけれど予報時間帯を見る限りでは期待したほどの雨量には程遠いお湿り程度でしかないように思える。三日月池が干上がれば今期のクロスジギンヤンマの発生にも多大な影響は必至だ。

 今日の気温上昇に誘われたのかトンボ池周辺の日当たりの良い崖地下の通路に何頭もの蝶が現れた。既に初見して一週間は経っているキタテハ以外、ルリタテハ・キタキチョウ・スジグロシロチョウ・ベニシジミなどはまとめて今期初である。チョウが複数舞うようになると「春になった」感がひとしおである。
 そうそう、シュレーゲルアオガエルの鳴き声もしたし頭上では琉球サンショウクイが「ヒリヒリヒリ」とも聞こえる鳴き声で通ったしウグイスの初聞きは3日前の10日だった。

 あっという間だったから撮影できなかったのだがシマヘビも初見だった。体長70cm程度の青年期とでも言いたい大きさだ。一畳ほどの枯草の中に入り込んだのだが発見できなかった。どこにどうして姿を隠せるのか不思議なのだが、それが漢の生きる道・・・。

 今日、SさんとS先生が「来るだろう」と予想して野鳥図鑑の「和名索引」を用意しておいた。S先生に無理を頼みフイールドで確認できた野鳥をチェックしてもらうためである。トンボ、カエル、蛇に野鳥を加えて「確認種」の写真入り一覧を作りたいのである。冬場は寒くてデスクに向かう気もしなかったけれど暖かくなった今日この頃、刈り払いが始まるまでは多少は余裕がある。そんな時だからこそまとめておきたいのは確認や生息種は今がピークなのではないかとの危惧があるからで、イベント会場をきっかけに入域者が増加すれば小さなフイールドはあっという間に奈落に落ちる。
 まあ人生、ときめきも有れば杞憂も表裏一体で、フイールドで保全活動などしなければそこからくるストレスも無い理屈なのだが、あの腐朕のように権力がある訳も無し「色男 金と力は無かりけり」色男でも無いし・・・。