GITANESにフィルターは要るのか?
それとは無関係に・・・。
ホンセッパ
というと中米あたりから来たホームランバッターのような響きだが、
漢字で書くと本切羽になる。
本開きということもある。
ジャケットの袖裾が切り開かれていて、袖ボタンが飾りではなくて
ボタンで開閉できるようになっている袖裾のことを指す。
本切羽になっていると、釦ホールやボタンはその位置が確定してしまうのだから
「袖が長いから袖丈を(裾側で)詰めましょう。」という訳にはいかない。
だから既製服のスーツやジャケットで本切羽のものはない。あるいは極めて稀である。
(※どうしても直す場合は、肩口から修理するのだが)
既製服ではありえないということは、本切羽を備えたものは「誂え服」であると言える。
かなりの確率で。
で、本切羽ならどんな機能があるのか というと、
「ボタンを開いて袖を捲り上げることができる」のであるが、
ボタンを開いて袖を捲り上げなければならない状況が、
皆無である。上着丸ごと脱ぐ方が早い。
よって、洋服屋のスタッフ同士でも
「冷静に機能面で考えると、本切羽なんて要らんわな。」とお互い確認し合えるのだが、
「でもやっぱり要るわなあ・・・」という結論になる。
世の中のすべてが機能のみで構成される訳ではない。
神はディティールに宿る(神は細部に宿る God is in the details)というではないか。
ということで、次に仕立てるスーツの袖も、本切羽。
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