GITANESなどもちろんない時代のことであるが。
それとは無関係に・・・。
万葉集に(巻16.3858)
このころの我が恋力記し集め功に申さば五位の冠
(比来之吾恋力記集功尓申者五位乃冠)
というのがある。
これを眺めるたびに口元はにやけてしまい、
「これ詠んだ奴、いいやつなんだろうなあ」と想像する。
意味は
最近の自分の恋愛に関する努力なんて、それ全部
記録して業績申請したら、五位に昇進できるほどじゃねえの。
というような意味である。
時代背景としては、このころの法律(考課令)に
「(役人は)一年間の功績、賞罰、能力を詳しく記録
したものを集めて申請し、それをもって考課される」
という制度があったということだ。
だから、
「こと恋愛のマメさや熱意でいうと、これ申請
できるもんなら五位の冠ぐらい貰えるんじゃないか」
ということになる。
万葉集に載っているということは1200年以上
も前のもの。その頃の男がぼやく内容は
現代とさほど変わらないというのが可笑しい。
そしてそもそもそれが残されていること自体が
すごいことだ。
何でも残さないとあかんもんやなあ。
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