築地市場から京橋中央図書館に借りた本を返しに行くのだが今日は4月2日で歌舞伎座のコケラ落しとか。混雑を見たい野次馬精神もこの雨ではためらう。
明治の歌舞伎の歴史を見ていると今がピンチということは松竹の幹部の人たちが考えるのは当然である。古典演劇を支える人たちが高齢化し、介護の費用がかさんだとき歌舞伎に大枚を払う余裕があるのだろうか。すでに大阪の文楽が補助金問題でピンチとなっているようだ。不景気風はタニマチの懐を寒くする。
貸しビル業で収入を安定化しなければ歌舞伎でさえ20年後にはどうなるかわからない。ツキジに40年程前来たとき、どこからとなく稽古の音が聞こえていた。今はビルの遮音性が良くなったのかほとんど聞こえなくなった。日本の伝統的な芸の伝承は歌舞伎だけ維持できるとは思えない。