帰宅してからの「彼」との散歩。ほとんどの雪が溶けているのにまだ残っている場所は日当たりが悪い北向きなのだろう。氷の上に肉球が寒そうだ・・・
途中で子供達の幼馴染がセーラー服姿で目の前を歩いていた。下校途中と思われる彼女の背後から名前を呼ぶが振り向かない。イヤホンでもしているのか?今度は少し大きな声で呼び掛けるが反応は無い。歩みを早めて彼女に接近しながら再度呼び掛けると、少し振り向いたか思いきや、彼女は危険を察したかのように歩く速度を上げ、ちらりと覗いた横顔で私は人違いだと気が付いた
誰がどう見ても「夜道で女子中学生を追い掛ける変質者」の構図である。
ヤバいと思い、とっさに「彼」に向かって、「彼女の名前」を何度も何度も呼び続けた・・・