わずかに残された録り貯めリストから「異人たちとの夏(1988年公開)」を観た。
【解説】中年のシナリオ・ライターが、幼い頃死んだはずの両親と再会する不思議な体験を描く。第1回山本周五郎賞を受賞した山田太一原作の同名小説の映画化で、市川森一が脚色。監督は「日本殉情伝 おかしなふたり ものくるほしきひとびとの群」の大林宣彦、撮影は「PARIS-DAKAR 15 000 栄光への挑戦」の阪本善尚がそれぞれ担当。
風間杜夫と永島敏行の「相変わらず」の芝居はさておき、今から20年以上前に一度だけ観て、当時はかなり感涙したものだ。(ちなみに本ブログ初期の頃にもほんの少しだけ登場している。)当時は結婚してばかりの子なしだった私が、40代後半の二児の父親となった現在、どんな感じ方をするのだろうか?と私自身の成長にも期待しながら話は進んで行く。
以前は画面が「にじんで」観れなかった今半での別れのシーン。「今までよくひとりで頑張った」との両親からの労いの言葉が、私の鼻の奥をつーんとさせるものの、どうにか踏ん張れた。また24年前の名取裕子は何とも綺麗で妖艶だった。タイトルの「異人たち」とは両親を含む○○たちなんだ?と今更ながら気が付く。また主人公の体が衰弱して行くのは、両親ではなく、名取裕子の影響だと思っていたのだが・・・
20年ぶりに観て、色々と気付いた点や新たに発見や受け止め方の違いはあったものの、私の大好きな浅草が舞台となってることもあり、なかなか不思議で素敵な作品であることには何ら変わりは無かった。