東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業50年を迎えます不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

歌舞伎:「秀山祭九月大歌舞伎」

2012年09月21日 09時27分00秒 | 歌舞伎の話

新橋演舞場で歌舞伎を観た。今年四月の平成中村座以来の鑑賞で、新橋演舞場では今年初鑑賞だった。


チケットに同封してあったチラシには舞台出演中にセリに転落して重傷を負った市川染五郎の名前があるものの、上記にはすでに代演の中村歌六の名前に変わっていた。名優初代吉右衛門を偲ぶ九月恒例の秀山祭の夜の部・第一幕目は「時今也桔梗旗揚」。光秀(吉右衛門)は春永(歌六)の辱めに冷静に耐えつつ、最後の最後に怒りが爆発する。春永から数々の屈辱をこれでもかこれでもかと味わされれば当然だろうな~。染五郎の春永バージョンを観てみたかったものた。

そして第二部は福助が亡父芝翫をしのぶ「娘道成寺」。舞台がとにかく綺麗で華やかで、ほぼ60分間福助は踊り続けている。中でも両膝を曲げたまま踊るシーンがあるのだが、「辛そうだな~」と最近掘り炬燵式の飲み屋さんで無いと辛くなった自分に重ね合わせる。やはり女性の怨念は今も昔もそれはそれは恐ろしいものなんだな~と再認識する。ちなみに途中で手ぬぐいを観客に投げ入れるサービスもあり、一列前のお客さんがキャッチした様子を「別に欲しくないし・・・」と少し強がって見ていた。

終演時間は19時30分過ぎととてもいい感じで、劇場を後にしてから少し「汗ばみつつ」銀座の街を楽しんだ。

【みどころ】

一、時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)
耐えに耐えた男の執念の行き着く先は...
武智光秀(明智光秀)は、小田春永(織田信長)の怒りを買い、森蘭丸に鉄扇で打ちすえられた上、額を割られます。更に春永は本能寺で、馬盥に注いだ酒を飲ませるなどの恥辱を与え、耐える光秀は秘かな決意を胸に抱くのでした。その夜、光秀の愛宕山の宿所を春永の上使が訪れます。光秀は切腹の用意をして辞世の句を詠じますが、突如として上使を斬り捨てます。そして四王天但馬守の注進を受けると、春永を討ち取るべく本能寺へと向かうのでした。 初代吉右衛門の代表作のひとつである鶴屋南北の名作にご期待下さい。

二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
華やかに踊り分ける切ない恋心
鐘供養が行われている道成寺。花子と名乗る白拍子が鐘を拝みたいと申し出て、所化たちは舞を奉納するならと承知します。舞を披露するうち、みるみる形相が変わり、鐘の中に飛び込む花子。実は花子は恋の恨みから熊野詣の僧安珍を焼き殺した清姫の亡霊だったのです。そこへ大館左馬五郎がやって来て、鐘の中から蛇体となって現れた清姫の亡霊を退散させるのでした。歌舞伎舞踊の大曲で七世芝翫を偲びます。

【配役】

一、時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)饗応 本能寺馬盥 愛宕山連歌

武智光秀  吉右衛門 小田春永  歌 六※  桔梗  芝 雀 山口玄蕃  錦之助 矢代條介  松 江 浅山多惣  由次郎 長尾弥太郎  桂 三 丹羽五郎  廣太郎                    三村次郎  隼 人 住職日和上人  錦 吾 森力丸  種之助 森蘭丸  歌 昇 園生の局  高麗蔵 安田作兵衛  又五郎皐月  魁 春  四王天但馬守  梅 玉

七世中村芝翫を偲んで

二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)鐘供養より押戻しまで                   

白拍子花子  福 助 所化  松 江 同  亀 寿 同  宗之助 後見  児太郎 大館左馬五郎  松 緑 ※市川染五郎休演につき配役変更しております。

有限会社やな瀬不動産


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