小学校の幼馴染とばったり会った。話の途中で「余命一年」だと告げられた・・・冗談かと思えるほど幼馴染の顔色は良く、昔のままの変わらない饒舌ぶりだった。いつもながらの明るい話っぷりに湿っぽい話すらする気にもなれず、かと言ってあえて避ける訳でもなく馬鹿話を交えながら淡々とそして穏やかに立ち話が続く。おそらく10年前だったら、それほど会話も盛り上がらずにきっと逃げるように会話を打ち切っていただろう。おそらく49歳という年齢が友人にとっても私にとっても現実を静かにそして素直に受け入れられたのかも知れない。もしかして最期の時間を事前に知らせてくれるのは、幸せなことかも知れない。そう思えるほど友人はどこかすっきりとした顔をしていた。「時間が無いんだから、今度飲みに行こう」と告げて別れた。もう少しだけ話をしよう。
49歳・・・気が付けばもうそんな年齢なのである。