映画「第十七捕虜収容所(1953年公開・原題Stalag17)」を観た。
【解説】原作は、ナチス監視下のアメリカ軍捕虜収容所を舞台にしたブロードウェイのヒット劇。皆の協力のもと、脱走を試みた2人の捕虜が射殺される。仲間内から裏切り者がいるとの声が上がり、一匹狼のセフトンは真っ先に疑いの目を向けられる。なんとか疑惑を晴らそうと、ドイツ軍のスパイ探しをするセフトンだったが……。主演のウィリアム・ホールデンは、今作でオスカー俳優の仲間入りを果たし、その後も目覚ましい活躍を遂げる。しかし、1981年不慮の事故でこの世を去った悲劇の俳優である。
映画「情婦」のビリー・ワイルダー監督作品で、もともと舞台劇だっただけに狭い空間(収容所内)での人間劇を集団心理や笑いが入り混じり、収容所内での小遣い稼ぎの細部を含めてテンポよく進んで行く。
もう少し謎解き要素があるかと思いきや、早いうちに犯人が見つかるのだが、追い詰め方を含めてなかなか面白い作品だった。ちなみにアニマル役のロバート・ストラウス(画像右)と「静粛に!」と何回も叫ぶ将校が実に可笑しくて笑ってしまう。