映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男(2018年公開)」を観た。
【解説】名優ゲイリー・オールドマンがイギリスの政治家ウィンストン・チャーチルを演じ、第90回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した歴史ドラマ。チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を、「つぐない」のジョー・ライト監督のメガホンで描いた。第2次世界大戦初期、ナチスドイツによってフランスが陥落寸前にまで追い込まれ、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍が北フランスの港町ダンケルクの浜辺で窮地に陥る中、就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手にヨーロッパ中の運命が委ねられることに。ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か、究極の選択を迫られるチャーチルだったが……。チャーチルを支える妻クレメンティーンに「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、秘書エリザベス役に「ベイビー・ドライバー」のリリー・ジェームズ、英国王ジョージ6世役に「名もなき塀の中の王」のベン・メンデルソーン。脚本は「博士と彼女のセオリー」のアンソニー・マッカーテン。アカデミー賞では主演男優賞のほか、オールドマンの特殊メイクを担当した日本人メイクアップアーティストの辻一弘らがメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。
和平交渉か戦闘か?は時期的にウクライナと重ねてしまう。演説・言葉の持つ力は大きいのだが、ごく一部の市民の声だけで突き進むのは映画的要素を排除したとしても違和感を感じる。また交渉=降伏はその当時に植え付けられた考え方なのか?国民性なのか?現代ではどうなのだろう?非常のテンポ良い作品で、ファーストレディが素敵だった。中でも一番興味深かったのは5年後に連合国はドイツに勝利するものの、その年の総選挙に負け、チャーチルは退陣に追い込まれたという点である。結果的に勝利したものの、それまでに至る過程において、国民の支持や評価が反映された結果である。
特殊メイクは素晴らしかったのだが、時々やたら足取りがしっかりしているシーンだけは気になった。