銀行のATMコーナーでのこと。
4台中2台が空いているものの、先頭の女性は順番を待っている。彼女曰く「2台とも硬貨が使えない」とのこと。私も硬貨を使用するので女性の後ろに並ぶ。硬貨が使用出来る台が空き、女性はその台に進む。すると後から利用者が入ってくる。「なんでこの人、空いているのに使わないの?」的な視線を感じる前に女性同様に説明をすると、その利用者は硬貨を利用しなかったらしく、空いているATMへ進む。そしてまた利用者が入ってくると同じ説明を繰り返す。硬貨が利用出来る台はなかなか操作が終わらず、その後も何人かに説明を続ける。
一体これを何回繰り返すのだろうか?と途方に暮れながら、ふと映画「大脱走」を思い出した。脱走実行日当日、測量ミスでトンネルが短く、S・マックイーン演じるヒルツが森から監視兵が離れた瞬間にロープを引っ張り、脱出を促すシーンでトンネル内で脱走兵たちに何度も状況説明を繰り返すロジャーたちの気分はこんな感じだったのだろうか?と思っているとようやく硬貨が使用出来るATMが空いた。
数名の「脱出」に成功させて、私の伝達作業も無事完了した。