よく「金がない」「疲れた」「面倒臭い」と言う人がいる。きっと実際にはそんなことはなくただ単に口癖になっているような気がするのだが、極力マイナスになるような事は口に出さない・書かないと決めているので、なるべく控えるようにしている。でも初めて行う作業については年齢と共に作業途中でつい「面倒だ」と口に出そうになるし、慣れない作業でも同様な言葉が出そうになるが、最近は「どうせならもう少し進んで(慣れて)から感想を言う」ように心掛けている。先日導入したPayPayについても導入前後に色々と不明点や不具合があり、ついつい口に出そうになったが「まだ早い」「もう少し慣れてから」と口をつぐんた。
話は変わって先日の新聞投書欄。下の子供さんの成長に伴い、久しぶりに働く決意をしたお母さんが家事両立の為「短時間」「高時給」の職場を探して面接を受けるものの、ことごとく落ちた。夫や子供たちに相談すると「仕事をなめてる」「常識が無い」と叱咤された。張り切っているお母さんに随分と辛辣なご家庭なんだな~と読み進めると、お母さんが面接時の受け答えについてネットで検索すると「家から近い」「時給がいい」などのNGワードを言っていたとのことで、「家から近いので長く続けられそう」「子どもの教育資金のためしっかり貯蓄したい」と答えるようにして次の面接を頑張る・・・と書いてあった。「嫌い」と言うよりは「苦手」と言った方が聞こえがいいように同じような意味でも選ぶワードによって全然受け止め方が異なる。
ワクチン接種の範囲が広がりつつあるが、周りには接種しないと決めている人が予想以上に多い。「接種しても絶対に安全ではないから」「臨床実験の期間が短くて不安だから」と様々な理由を聞くと、10年前だったらあれこれ言っていただろうが、今は「まあそれもそうだね」「気を付けてね」と反応するに止まっている。それは過去の経験上、正解のない話だと分かっているからだと思う。それを議論だとか会話だとか言うのであれば私にはそんな時間はもう要らない。そんな時、昔からそのスタイルだった同級生のHを思い出す。なるほどね、君は正しい。
一言居士(いちげんこじ)なる言葉がある。「何につけても必ず一言いわなければ気のすまない人」「必ず一言口を挟まずにはいられない人」のことで上記の話題とは異なるのだが、口に出すってことはとても大切な事であると55歳にして改めて学習している次第である。
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