映画「スキャンダル(2020年公開・原題Bombshell)」を観た。
【解説】2016年にアメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動をシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの豪華共演で映画化。アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、CEOのロジャー・エイルズを提訴した。人気キャスターによるテレビ界の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走った。FOXニュースの看板番組を担当するキャスターのメーガン・ケリーは、自身がその地位に上り詰めるまでの過去を思い返し、平静ではいられなくなっていた。そんな中、メインキャスターの座のチャンスを虎視眈々と狙う若手のケイラに、ロジャーと直接対面するチャンスがめぐってくるが……。ケリー役をセロン、カールソン役をキッドマン、ケイラ役をロビーが、ロジャー・エイルズ役をジョン・リスゴーが演じる。監督は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」のジェイ・ローチ、脚本は「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でアカデミー賞を受賞したチャールズ・ランドルフ。シャーリーズ・セロンの特殊メイクを、「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロ(辻一弘)が担当し、今作でもアカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞した。
2017年にハリウッドの映画プロデューサーによるセクハラ疑惑で始まった#metoo運動と同様で、最初に声を上げる人はかなり勇気が必要だったことだろう。また被害者自身が声を挙げている点が映画「スポットライト 世紀のスクープ」と大きく異なるのだが、非常にサクッとラストを迎える。
「間違った忠誠心」は論外ではあるが、それによって得た物も沢山あったはずで、地位と名誉を得てから声を上げるのは・・・と現代社会の風潮とは明らかに異なる意見をぐっと飲み込みながら、キッドマンの鼻ばかり見てしまった。