北海道昆虫同好会ブログ

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オホーツクのリンゴシジミの消長

2019-09-05 18:42:47 | リンゴシジミ
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オホーツクのリンゴシジミの消長


北見市郊外では6月、こんな幼虫が見られます。この愛らしい幼虫たちは何でしょうか?












そうです。全部 リンゴシジミ: エゾリンゴシジミ の幼虫です。


かって、道東ではエゾノウワミズザクラが主たる食樹でした。


しかし平野部の河畔林の樹木は河川管理上の理由からことごとく切り倒されるようになりました。


特にエゾノウワミズザクラはまるでねらい打ちされたみたいに切られてゆきました。


その後、リンゴシジミは離農した農家などの庭の消毒されなくなったスモモに好んで発生するようになっていきます。


しかし、そのスモモも畑作地に近い場所のものはジャガイモの病害虫がつくなどの理由で魔女狩りみたいに切り倒されています。 


スモモが切り倒されれば、そのスモモに依存していた個体群はたちまち絶滅します。


北見市では、そのような理由で絶滅産地が相次ぎ、一方、新規の発生地発見はほとんどありませんのでリンゴシジミの行く末はとても心配です。


ただ、私の実家の庭に植えた3m ほどのエゾノウワミズザクラに放蝶したところ10年ほどは発生を繰り返していたので、みなさんその気になれば何とかなる可能性はあります。


最近、リンゴシジミが最も好むのは庭に植栽された梅。


盆栽風の梅も好むといいます。


ここに示したリンゴシジミは 全部ウメに発生したものです。













このように里のチョウ、リンゴシジミは日々変遷する自然環境に素早く適応しながら、したたかに世代をつないでいます。
 


今回お示ししたリンゴシジミ幼虫の写真は すべて X 氏撮影。


PS . 私の実家のエゾノウワミズザクラで発生していたリンゴシジミはその後どうなったのでしょうか。


母が庭木にヤマボウシを植えるためにこのエゾノウワミズザクラを切り倒してしまいリンゴシジミは消えました。



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