MR.コールマンの挑戦日記

セカンドライフを迎えて趣味のランニングや街歩き、スケッチ水彩画、地域活動などの日常のあれこれを綴っています。

事業仕分けのあり方を思う

2009年11月18日 | 国際・政治

新政権発足後、2ヶ月を過ぎたが、来年度予算編成時期を迎えて、概算要求段階では、一般会計で、

過去最高の95兆円を超えるのだという。

『変革』を求める国民の声を受けて、この国の有り様を変えていこうという姿勢は、評価できるが、

その過程や道筋は一向に見えてこないのでは?

連日のテレビ、新聞などの報道からしか状況を知る術がないが、その情報を見る限り非常に疑問が多い。

政府の「行政刷新会議」『事業仕分け』も前半を終わったが、インターネットなどの中継を見ていると、

その趣旨は大いに賛同できるが、進め方や結論を得るまでの過程については、決して満足できるものではない。

国や自治体の事業の内容を精査して、事業がそのものが必要か否か、外部の視点で議論する手法は、

これまでも自民党時代から「国と地方の税制を考える」プロジェクトでも、仕分け作業が行われていた。

前半の経緯を見る限り、仕分け対象となった447事業が、何故選ばれたのか?基準が示されていない。

また、作業チームの仕分け人の選ばれた基準や経緯も不明である。

その中で、1事業の議論が約1時間で結論を出すのは、如何にも無理があり、仕分け人も事業に通じていない素人の方が多いそうである。

さらに、対象事業には防衛関連や義務教育、地方交付税など国のあり方に関わる案件が入っていたり、

本来第一に議論すべき「子ども手当て」、「高速無料化」などのマニュフェスト案件は、見当たらないのだ。

仕分けの結論も、多数決かと思えば、調整役の民主党議員の一方的な誘導である。

議論過程も、報道で見る限りでは、議員仕分け人が、事業担当側の官僚職員などを問答無用的にやり込める場面が多かったが、傍聴していた人たちはどう感じたのだろうか?

その上で、1時間で結論を出すなんて乱暴そのもので、最初から結論ありきのパフォーマンスではないか?と思われても、文句は言えまい。

これでは、仕分けの結果の正当性が疑われると思うが、担当相は、予算編成に活かすと述べている。

今回の仕分け作業そのものが、財務省の下請け的な存在で行われているとの報道もあり、

政府による政治ショーではないか?

事業担当側も予算を死守しようという、批判すべき姿勢も見られるが、調整役の議員が高邁な態度では、

詳しい事情を知らない我々国民の受け狙いでは無いのかと思われても止むを得ない。

また、事業の中には、費用対効果を数字で表わせない大事な事業もある筈であり、その背景にある制度などを考慮すべきであり、説明者の回答だけで短絡して評価することだけは、避けなければならないと思う。

仕分け作業の中で見られた官僚叩きだけでは、この国は決して未来は開けないと思う。

シンクタンクである官僚と政府と民間とが、敵対ではなく力を合わせないと、この日本の未来は無いと案じている。

コメント
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