卒業証書授与
弥生ついたち。今日は母校の卒業式に参列。
早春の冷気漂う式場に入る。心地よい緊張に背筋が伸びる。
在校生や、詰めかけた保護者とともに、入場する卒業生を迎える拍手に段々力が入る。気持ちが高揚していくのが分かる。
あれから半世紀以上を経ているというのに、国歌斉唱から式次第が進行するにつれて、不思議なほど遠い昔が胸に迫る。
送辞も答辞もタイムリーな話題が盛り込まれている。
サッカーアジアカップ優勝の快挙。色んな想定外のトラブルにも負けず、役目を果たして無事帰還した小惑星探査機「はやぶさ」など、お互いを励まし合うには格好の出来事であったようだ。
理事長や校長先生などから多くの祝辞が寄せられた。
「中庸であれ」。 中庸とは「中正」詰まり過大と過小のどちらにも偏らず、両極の正しい中間を見定めること。何事においても過不足のない中位にこそ真実がある。との教訓。
素直に我が身にも当てはまる。
卒業式。高校生活でいえば一つの終わり。しかし、これからの大きな人生の始まりなのである。終着から始発への転換。何度立ち会っても、思い改まる場である。
弥生の声を聞いたからとて、いきなり春が来るわけではないが、少なくとも背筋が伸びるほどよい緊張の中で迎えた3月1日。
心地よいスタートになりそうな予感。