寒い寒い、震え上がるような雛祭り。
春を呼ぶ雨どころか、雪を連れてくる寒さの弥生三日。
階段下収納を占拠している、娘の置きみやげの雛飾り。出そうか出すまいか・・・。
迷った挙げ句今年は出さずにおいた。ということはお雛祭りにもならなかったということ。
もし飾ってやったら、大きい孫兄ちゃん達はもう慣れているだろうが、おチビ君は触りたくて引っ張りたくて大変だったに違いなかろう。が、喜ぶ顔を見るのは来年回しにした。
お雛祭りのたびに、お内裏様がどちらで、お雛様がどっちか、迷ったり悩んだりする。結局は関東と関西の物の考え方で、あっちであったりこっちであったりするようだ。
その昔の若かりし一時期、精魂傾けた婚礼司会を思い出した。いっぱしの玄人気取りで、新郎新婦の席を「ひな壇」と呼んでいた。正式には「高砂の席」「メインテーブル」など。
山口県・広島県では確実にお内裏様、すなわち新郎さんが、お客の側から見て左側。お雛様つまり新婦さんが右側と決まっていた。要するに、新郎の左に新婦という図式である。
その前ののテーブル配置も、真ん中が「松」で両家の主賓クラスの席。
新郎側が「竹」で、新郎の親しい友人。新婦側が「梅」で新婦の友人。これで松竹梅と揃う目出度い席順が埋まる。
この竹と梅の席が元気な披露宴は、司会は気楽に進められる。三枚目がいてくれるから。
逆にその二つが静かな場合、親族の賑やかなテーブルに目星をつけておく。さらにテーブルがダメなら個人のやんちゃを見つけておく。この目配りが司会の腕の見せ所でもある。
長くなりそうだ、今日はこの辺で・・・。この手の話しだけで2ヶ月はネタが続きそう。