所属する同好会の仲間が県の単位で一堂に会し、1年間の優秀作品を表彰される場に立ち会った。晴れの表彰式の進行役を依頼された。
表彰されるご当人にとっては、培ってきた感性や洞察力、さらには筆力といった総合的な実力を評価された結果での表彰である。間違いなく晴れ舞台である。楽しく華やかに、皆さんから大きな拍手を頂ける場面を多く作ること。それが進行役の本分であると心得ている。当然にぎやかな笑いも欲しい。
しかし、あの未曾有の東日本大震災からまだ8日しかたっていない。華やかな笑いや歓声を集めるにはいささか腰が引ける。不謹慎ではないか、と。
いっそ延期にしてくれたらいいな・・・と弱気が頭をよぎる。そうは思ってもやるからには何とか、表彰される方々を輝かせたいとあれこれ準備を整えて臨む。
逸る気持ちに足かせを付けて、抑えながら進行する。苦しい闘いだった。前半は。
でもこれはこれで、今でしか味わえない貴重な体験をしたのも確かだ。
なんだかんだ言いながら、チョンボもあったが、最終的には結構にぎやかな笑い声も聞こえた。
冒頭で全員の黙祷を呼びかけ、義捐金のお願いも声高らかにしたことで、被災された方々を冒涜したわけではないことを分かって頂きたい。と、申し開きをしておこう。
またひとついい勉強をさせてもらった。