魚の煮付けが段々姿を変えていく。
「みなさ~ん、これを試食してみて下さい」と言われて早速ぱくり。
「ウン?うまいじゃん!なんかしら魚の味がする。それもカレイのような・・・」
「当たりっ!!」と褒められる。
今日はひょんなことから、地元の特別養護老人ホームにお邪魔することと相なった。
在宅介護者の食事の作り方、食事をしてもらう条件・・・などについての勉強会にオブザーバー参加した。
施設の中で展開されるプロの技や、介護する側・される側双方の要望に沿う形で、どのような対策や試行錯誤がなされているのかをこの目で、舌で、感覚で味わってきた。
普通食・ミンチ食・極ミンチ食・ミキサー食・栄養補助食などに大きく分けられる。
普通食はカレイの煮付けが姿のまま出される。ミンチ食になると魚の形など全くなし。胡麻豆腐かと思われる小さな四角に加工されて出される。
全てに手の込んだ工夫が込められ、食べやすくしてある。
分量・硬さ・軟らかさ、しかも見栄えよく。一人ひとりに合わせて厳しいチェックの入ったお膳が提供される。
我々見学者に、それらを全て試食させて、実際の舌の感覚を養うのが狙いのようだ。
まさに目からウロコ。もっともっと早くにこういったチャンスに恵まれていたら、おふくろにもう少し美味しく食べてもらえたのだろうか・・・などと思い返してみる。
今さら気が付いてもね~と思いつつ、でもあの時はあの時で精一杯のことをしたと思っている。実際に「うまいの~」と顔をほころばせていたのだから。
褥症(とこずれ)対策にも、専用グッズや方法など、現場に出向かなければ分からない諸々を見せてもらった。
明日は我が身か・・・。ちょっと早いネ~。
大変な作業であることが改めて思い知らされる。
それなのに、職員さんのどの顔も、とっても明るい感じで、仕事への誇りと責任を感じさせてもらった印象が強かった。これぞプロ!!