いくつかある趣味の中で、自分でも驚くほど長く続いているな~と思えるのが、ブログをはじめとして「ちょっと気になったこと」「興味をくすぐられたこと」「ふと思い出した話」などを短く書き留める短文エッセイの世界である。字数にして1行14字✖18行、つまり252字以内。「あの部分を少し足そう」とすると間違いなく字数制限オーバー。削るのにひと苦労する、厳しいが楽しい世界でもある。
独りよがりで「まあまあの出来栄えか」と思えたら「毎日新聞はがき随筆」山口県版に投稿する。選者の目に留まれば掲載される。
「我ながら上出来!」と思っても、選者との感覚に相違があればグッとこらえて泪を飲むこともしばしば(笑)
この世界も裾野が広く、まさに40歳代の若手から80・90のベテラン組まで、年間2000を越える投稿があるようだ。
『大賞の〇〇さん』という大見出しに次いで「100歳向かえて創作意欲旺盛」の中見出しが紙面に躍る。
昨年1年間の大賞・準大賞ほかの発表が今日の新聞に掲載された。なんと驚くなかれ、並み居る書き手を押しのけて年間大賞に輝いたのは、執筆時99歳。発表時の今日は100歳と3ヶ月という、まさしく人世の大ベテラン女性である。
受賞の喜びのコメントが「100歳はなお折り返し点、来年は99,その次は98,97かもしれないね」満面の笑顔でおっしゃる。目下老人ホームの生活ではあるが、自転車をこぐリハビリなどに精を出し、はがき随筆創作意欲はますます健在のようである。
この方からみれば、まだまだ79歳は若手だ。準大賞は頂いたが、100歳までにはいつか大賞を。またひとつ励みができた。
益々のご健筆をお待ちしております。
たまにはこんなまぐれもあるようです。
お互いにご健筆を。