「おめでとうございます、4等が当たりました・・・」と差し出されたのが、このお人形。
人形というのか、単なるおしゃれなガラス細工なのか。いずれにしても、差し出す方は「これはドイツ製なのだそうです」と付け加えた。
ナヌッ? メイドイン・ジャーマニー? どこが? 何が? ・・・とクレッションマークが幾つかつくような疑問を。
まあいい。近くにある馴染みのギフトショップで、わずかな中元用品を注文したら、「早期注文者には抽選があります」といって引かせてくれた結果が、4等に当たったこの品である。
タネを明かせばこのお人形、頭の後ろ側に10円玉くらいの磁石が張りつけてある。
その磁石にゼムクリップをくっつけておく「ゼムクリップホルダー」という代物である。
そういわれると、何となくドイツ人が考え出したような感覚がしないでもない。確かに使える代物であることは間違いない。
そう思うと、かつてメイドインジャーマニーは、世界的にも有名な「精功で質の高い精密機械」が多く売り出された。
今でこそ、メイドインジャパンが、世界を闊歩しているが、かつて、追いつけ追い越せの見習うことの多いライバルであった。
盲目的崇拝者ではないが、やはりドイツ製はどこか違うんだよな~、などと一人感心しながら、ゼムクリップをあれこれくっつけていたら、なんとなく舞妓さんがかんざしをきらめかせる愛らしさに見えてきたりする。
ただ濃い青色一色のガラス細工に対して、舞妓さんを連想するにはかなりの無理があるがのかもしれないが、要するにそんなヒマな時間があるということか。たまにゃこんな時間があってもいいよな~ などと、クリップホルダー以外の何か意味があるのか分からない、ガラス細工と戯れてみた。
やがて、カー君などが欲しがってちゃっかり持って帰るのであろうが。ま、しばらく机に置いて眺めていよう。
頭の中をスッ空にするなんてことはなかなかできないが、時間をゆっくり無駄に過ごすことも、わるくないな~。忙中閑題。