畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

涙が止まらない

2018-04-08 05:59:55 | 暮らし

 昨日は、昨年亡くなられた叔母さんの一周忌と叔父さんの33回忌を兼ねた法事でした。

同じ、兄弟でも長姉の息子と言う事で、上座に座らせられました。

 隣のオジーさんは、さてどちら様かと思っていました。

ところが皆様の挨拶、お話が始まって驚き、スベルべの目からは滂沱の涙。

 なんと、予科練の出身者で、「鹿屋」基地で、特攻を待つ身であったとか。

かろうじて、終戦を迎えて特攻の出撃に出ることなく生き延びることが出来たのだったと話されました。

 

 御年90歳を越えていらっしゃいました。

あの「蛍になって帰った特攻兵」宮川さんは、スベルべの高校の先輩にあたります。

 もう、これは涙しか有りませんね。思わず手を握らせて頂きました。

先輩、本当にありがとうございます。皆様のおかげで今の自分たちの平穏な暮らしが有るのです。

 とは、言っても先輩とスベルべの年齢差は20年と少し。

日本国民すべてが、浮かれたような暮らしをしているけれど、正に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」です。

 軍国主義を礼賛するわけでは勿論ありませんが、多くの犠牲のもとに今の繁栄です。

そんな基本的な反省も無い、今の国会、政治家たちには絶望してしまいます。

時代が変わったと言えばそれまでだけれど、私利私欲にだけ走る今の政治の現状にも涙です。

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連載147「玉子焼き」(その3)

2018-04-08 05:19:48 | 食べ物

       「玉子焼き」(その3終わり)

 そして、我が家で卵焼きを焼くのは何時しか私の仕事となった。

30年以上も使い続けた長四角の卵焼きは、しっかりと油もしみ込んで至極使いやすい。

そして、夫婦二人暮らしと言う事も有り、卵三個を二回に分けるとぴったり来る大きさ。


 ステンレスの小型ボウルに割り入れて丹念に掻きまわす。

そして、その半量を油を引いて火に掛け、煙の立ち始めた卵焼きに流し込む。

周りから固まって来たころ合いを見計らい、端から真ん中に向かって箸を使って巻き込んでいく。


 真ん中が固まらないうちに包み込むように撒くのがコツで、これで外はしっかりで、

中は半熟でトロトロの卵焼きの出来上がり。

ボウルに残った半量の卵には既製品の麺つゆを少量入れて、出汁巻きとする。


 上手く出来たぞと一人ほくそ笑み、皿に入れ、包丁で切れ目をいれて出来上がり。

食い物の恨みがこもった卵焼きの出来上がりと言う事だ。

食べる家族は「トーちゃんの卵焼きは一味違う」とは言うが、毎回焼かせようと言う魂胆も有ろうから、

割り引いて聞くしか有るまい

              (その3終わり)

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