夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

米澤穂信著「ボトルネック」新潮文庫

2009-10-22 21:32:11 | 本と雑誌

米澤穂信著「ボトルネック」新潮文庫
米澤穂信著「ボトルネック」新潮文庫
米澤穂信著「ボトルネック」新潮文庫
好きだった少女が死んだ場所東尋坊に立ったリョウは落ちた

気がつけば街の中 不思議に思いつつ帰宅すると見知らぬ年上の女性がいた

彼女はリョウの世界では 死んだはずの姉

二人のいる世界はパラレルワールドなのだった

リョウは自分の世界よりも姉の生きている世界が良い状態を保っていることに気付く

ボトルネックとは
瓶の首は細くなっていて 水の流れを妨げる
そこからシステム全体の効率を上げる場合の妨げとなるある部分のことをボトルネックと呼ぶ(作中文より)

リョウは気付いてしまう 自分の存在はボトルネックのようだと

本当にそうなのだろうか?

解説は村上貴史氏


「たわけ島異変」ー7ー

2009-10-22 17:52:25 | 自作の小説

「ああ 馬鹿馬鹿しい」

島民が大地震か 島が沈むかと騒ぐほど暴れた後に桃子は言った

星の数と競うほど気の多い・・・根っから浮気性 その場凌ぎの嬉しがらせ男には 何でこちらが怒るのかも判りはしないのだ

「愛しているよ」とさえ言えば 相手が忘れて許すと楽に考えている

きっと爺さんになっても孫の女友達にさえ色目を使うのだろう

そんな欠陥男と結婚し 夫婦で居続けた自分が一番の馬鹿なのだ

浮気男の妻の自分こそ貧乏くじ

こんな実(じつ)のない男
誰でも拾っ持っていけばいい

「ごめんよ 桃ちゃん 一番愛してる」へらへら笑い繰り返す男の姿に 桃子の中で何かが 切れてしまった

麟子がいる 真がいる

もう いい

もう いらない

こんなスカタン男に自分の時間を浪費したくない

「貴方は好きなように生きればいい」
そう言い残し 桃子は山を下りた

子供達がいた
理解あるしっかり者の姑は息子の女好きを
あれは不治の病やし直らんがやと言った

桃子は夫に幾度も騙され 夢を見るのは諦めていた

歯を食いしばり思い続けた 子供達がいる

あの人の妻ーと夫の浮気相手からは勝手に恨まれたり憎まれたり馬鹿にされたり

妻のいる男
家庭持ちと知っていて それでも自分達が結局は自分の意志で男に抱かれ 関係を続けたのだろうに

それによる哀しみも苦しみもそれぞれが勝手に好きにしていることだろうに

たかが紙一枚の婚姻届ではあるけれど

それの価値が無くなれば 社会が乱れるだろうに
勝手に不倫し結婚できない相手の子供を自分の感情だけで産み
挙げ句に 認知してくれ
法的に権利ない子供が可哀相
婚姻により出生した子供と同じ権利をと法すら変えようとする

自分のだらしなさ 大人としての責任を果たす覚悟はなく
ずるずるべったり いつ別れたか くっつくか実にいい加減な生き方を
新しい社会での自分にとっては正しい生き方と言ってのける

普通にきちんと生きている人間が肩身狭く感じるような言動を ただただ自分の生き方を正当化したいが為にあれこれする

きちんとした家庭を曲がりなりにも築く覚悟も自信も無いことをごまかして

ただ自分が一番可愛いだけ

自分が恥をかいたり傷つくのが嫌なだけ

見えるのは大事なのは自分のことばかり

三歳あたりから成長していないのだ

あれもほしいこれもほしい男の夫

「でも桃ちゃん 本当に本当に好きなんや
安心できるんは桃ちゃんなんや」

怒っても怒っても夫は同じ言葉を繰り返す

そうして怒り続けていることに疲れてしまうのだ

「怒っても殴ってもいいから 桃ちゃん」

そんな二人をたわけ島観光中の海底人ご一行が見ている

「妻に殴られたり暴力ふるわれることを好む」
「不可解だ」

「世界は広いべ」

呑気な海底人達は またお腹が空いている

そう至極暢気に見える彼らだが 海底人にも市民権を!と言う野望があったのだ

現在となっては大抵の海底人が忘れているが 彼らの先祖には海に逃げるしかない理由があった

海で船が転覆し孤島に流れ着き その島にある洞窟を有り余る時間の使い道として掘り進め 掘り広げていった

何世代にも渡りー

人手が不足するとさらってきて調達したから 海底人は少しずつ増えていった

長いこと地上は恐ろしい場所だと言い伝えられてきたが 辰彦を助け観察するうち
もしや地上は案外いい所かもしれないと思えてきた

それに 海底人達は海底で暮らし続けることに倦んできたのだ

ずっとずっとお日様の下で暮らしたい!

その夢を叶える為の偵察だった

海底人達は 自分達がモデル・ケースにした夫婦がひどく特殊であることに まだ気が付いていない

貴人や平家の落人伝説もあるこの島の住人達は大概整った容姿をしている

中でも阿釶埜家の家族は皆一際優れた外見をしていた

「麟子さん綺麗だ~」海底人の何人かは呆けている

たわけ島観光海底人ツァーは 最初 男組 次に女組 それから男女混合組で怪しまれないように三日交代で行われる予定だ

「たわけ島異変」-6-は↓にあります

http://blog.goo.ne.jp/yumemi1958/d/20090930

読んでいただければ嬉しいです


肉じゃがモドキ

2009-10-22 17:29:07 | 子供のこと身辺雑記

肉じゃがモドキ
玉葱と牛肉を炒め 味醂 砂糖 醤油で かなり濃い目の味付けをし サツマイモと椎茸と糸こんにゃくを入れ 蓋をして煮込む

味が染み 具が煮えたら 菊菜を入れ更に煮て 美味しくできたと思うところで火を止める

これに焼き豆腐や白菜に葱など加えると 肉豆腐になります


ヴィクトリア・アレクサンダー著「求婚と誘惑のあいだ」ランダムハウス講談社

2009-10-22 08:53:54 | 本と雑誌

ヴィクトリア・アレクサンダー著「求婚と誘惑のあいだ」ランダムハウス講談社
ヴィクトリア・アレクサンダー著「求婚と誘惑のあいだ」ランダムハウス講談社
ヴィクトリア・アレクサンダー著「求婚と誘惑のあいだ」ランダムハウス講談社
ヴィクトリア・アレクサンダー著「求婚と誘惑のあいだ」ランダムハウス講談社
未亡人のジリアンは その時 結婚してなければいけない条件の遺産を相続することに

夢の為に遺産を必要とする彼女は 幼なじみの男性二人が作った花婿候補リストにあった改心したらしい元放蕩者のリチャードに狙いをつけた

未婚の四人の妹と叔母 それに父が遺した借金に悩むリチャードは しかし見かけだけの夫婦はごめんだと条件をつけてしまう

ジリアンの本心が知りたいリチャードは自分の別の顔で彼女に接するが

シリーズのヒロインは次作ではリチャードの二番目の妹マリアン

本の虫で身なりに余り構わない彼女に恋するのは ジリアンの幼なじみのトマス

シリーズ物は つい買ってしまいます

シリーズ前作「伯爵の結婚までの十二の難業」は↓に 感想あります 

http://blog.goo.ne.jp/yumemi1958/d/20091021

参考にしていただけたら 嬉しいです