麗~花萌ゆる8人の皇子たち~(月の恋人 - 歩歩驚心:麗) OST (SBS TVドラマ) | |
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「その瞳が死ぬほど嫌だ。」
ソが言ったのは、スが憐れんだり同情したりすることが耐えられないと言う意味でした。
ぺクアは、ソを理解する数少ない人です。
芸術家であるぺクアは、人の感情にも鋭いのです。表情や目の動きから感情を読み取るようです。
そして、自由に生きたいという思いも持っていて、それは現代娘であるスと、孤独に生きて来たソと相通じるところがあるようです。
ぺクアは、最近、ウヒという女性と知り合っています。彼女は後百済の王女で、流民となって高麗に入って来たのです。
まだお互いの素性を知りません。
ただ、生意気な女性としかぺクアは思っていないでしょうし、ウヒは、貴族に媚びる遊び人としかぺクアの事を見ていないでしょうね。
今回の一件で兄弟の仲が悪くならないよう、ウンとソの間を取り持とうとしましたし、スへの誤解も、解こうとしています。
でもね、ソは、ウンとは特に何のこだわりも無く仲直りしたのに、スに対してだけは冷たいまま。
お茶を出しても、下げろ・・・と言いました。
日照りで民が困っている時に・・・という理由は言いましたが、スにはまだ怒っているように見えました。
ぺクアは、それを見て、もしかしたらソはスの事を・・・と気がついたようです。
皇子と親しそうなスを見て、オ尚宮は注意しました。
距離を置くように・・・と。
媚びを売っていない事は分かっていました。でも、要らぬ苦労をする事になるのは宮女のスだと、オ尚宮は分かっているのです。
パク大将軍の娘スンドクはウンの事が好きでした。
一途に想い続けて来ました。
でも、ウンはスの事が好きですし、スンドクの気持ちには全く気づいていません。
日照りが続き、ワン・ゴンは贅沢を控えるよう通達しました。
で、茶美院にも行く事を禁じたのです。だから、ウクはスに会いに行けません。
チェリンから温浴場に通じる通路があると聞き、こっそりとスの部屋に手紙を置いたのです。たった一言『浴穴』と書いて。
それで、スはすぐに分かりました。高麗に来た直後、チェリンと通った道ですからね。
ウクが待っていました。
ウクが言いました。近々大きな雨乞い祭りがある・・・と。
それで雨が降ったら、ワン・ゴンが祝いを振る舞うんだそうで。罪人の赦免とか皇室の婚姻とか・・・。
「宮女を還俗させたり・・・。」
つまり、スが皇宮から出る事も可能と言う事です。頼むつもりだ・・・とウク。
一気に気持ちが浮き立つスとウクでした。
ワン・ムが盗賊征伐に出陣しました。
スは、アトピーの治療をし、送り出しました。今ではすっかりムの信頼も篤いようです。
ところが、ムの失脚を狙うユ氏に、その帰り捕まっちゃった。薬を持ってるからね。
厳しくムの病気について問われましたが、スは一切喋りません。
せっかんされそうになった時、オ尚宮が。
上手く取り繕って事は収まりました。
どうもオ尚宮とユ氏とは何かありそうです。と言うか、ユ氏が一方的に嫌ってるように見えます。
オ尚宮は、スを叱りました。
自分は叱られる事は何一つしていないのに何故自分だけ・・・とスは反発しました。
オ尚宮は、スが心配だったのです。自分と似ているから・・・と言いました。
おそらく、オ尚宮は、皇子か誰か、身分の高い人と恋仲だったんでしょう。でも、結局、別れるしかなくて、それがどれほど辛い事だったか、分かっているからでしょうね。きっとそれは、ワン・ゴンだったんでしょうね、ユ氏の態度を見ると。
そして、今、スの立場で皇子と何か問題が起ったら、スは死ぬ事になるかもしれないからです。
スは、オ尚宮の気持ちが分かって、嬉しかったようです。自分を嫌っているから厳しかったわけじゃないと分かったからね。
雨乞いの祭りの祭主を皇子の中から選ぶ事になりました。
で、ワン・ゴンが引き当てた名札は、ワン・ソのモノ。
祭り当日。相変わらず日がかんかんと降り注ぐ日でした。
ソは、身支度を整え、雨乞いの儀式がおこなわれる会場に歩いて行こうとしました。
輿から降りて、民の居並ぶ通りを進もうとしましたが、一部から非難の声が上がりました。あれはきっとユ氏とヨが手をまわしていた者なんでしょう。
ソが仮面を被っていることを非難。
「天が怒ったらどうする。あれは怪物だ。」
と、散々です。
そしたら、怒りや不安に満ちている民たちは、一斉にソに向かって石を投げたり汚物を投げつけたりし始めたのです。
兵が止める事も出来ませんでした。
ソは、汚れた恰好のまま、会場の中に逃げ込んだ形となってしまいました。
もう、儀式どころじゃありません。
皆、憐れみに満ちた目で見つめるだけ。
ユ氏とヨは、計画が上手く行った・・・と言いたげな、嬉しそうな表情で見ていました。
気落ちし、やる気が失せたソ。
ジモンは、ソに発破をかけました。
「顔の傷を気にしすぎです。それを乗り越えねば正胤の力に成れず皇后さまへの恨みも消えません。」
その言葉を聞いて、ソは、自分が選ばれたのは天の意志でも何でもなく、父ワン・ゴンとジモンの策だったと気付きました。
雨が降るまで祈る奴隷が必要だっただけなんだ・・・と。
でも、ジモンはきっぱりと言いました。
「雨が降れば、奴隷は皇帝になります。天の気のお告げは、皇子さまを万人の上に立たせろと言う。正胤が皇位を継ぎ皇子さまが宰相になるために。」
でも雨が降る確証はありません。ただ、チャンスを掴めと言う事ですね。
ソは、初めて父ワン・ゴンの意志が分かったのでしょう。
祭主の衣装を持って式場に行こうとしました。
そこに飛び込んで来たのは、ス。
スは、思いついたのです。現代で、化粧によってシミや痣、傷跡を隠して来た事を。
ソの傷も、隠す事が出来ると思いました。
「私が皇子様の仮面を外します。」
信じていいのか?いつもお前を疑っていた・・・とソ。
信じてくだされば、私は変わりません、約束します・・・とス。
「お前なら任せられそうだ。好きにしろ。もう俺はお前のものだ。」
きゃぁ~っなんてイ・ジュンギssiって、綺麗なんでしょうね。今さらながら思いますよ。
輿の前には、ヨがいました。
すっかりソの代わりに・・・なんて言う態度です。
ジモンが時間稼ぎをしようとするのですが、なかなか・・・ね。
で、ヨが、輿に乗り込もうとしたその時、ソが現れました。仮面を被って。
「正胤以外に、これに乗れるのは俺だけだ。」
その言葉に怒ったヨが、ソを殴った拍子に仮面が外れました。そして、傷一つない・・・顔が現れたのです。
あまりにも驚いて、立ちつくすヨの前で、意気揚々と輿に乗り込んだソでした。
民は、また第4皇子だ・・・と石を投げようとしたのですが、よく見ると、仮面は外れてるし、傷の無い美しい顔じゃありませんか。
その変化に、天の意志を感じたのかもしれません。
一斉に跪いたのです。
式場に入って来たソを見て、居並ぶ者たちは皆驚き目を見張りました。
スは、その堂々とした態度を見て、ほっとしました。
ウクだけが、スが手を貸した事に気付いたようです。
そして、突然、雨が降り出したのです。
ソが本当に天の意志を示す存在だと、民は思ったでしょうし、ワン・ゴンもまた期待に答えたソに満足したでしょう。
ただ、スは・・・。
その姿を、自分が夢の中で見た“光宗”と被った事に気付いたのです。
兄弟や周囲の人たちを皆殺しにした王、光宗・・・。
それは、第4皇子ワン・ソだったんだ・・・と。
もしかしたら、自分がそう仕向けたのかもしれないと、意図せずにではありますが、協力してしまったのではないだろうか・・・と。
初めて恐怖に襲われたようです。