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ヨルムは、空きビルにあった古いソファーで一夜を過ごしました。
そして、翌日から、ビルの掃除を始めました。
必要最低限の生活用品を揃え、節約して生活をすることに決めました。
なにせ、仕事を辞めたのですから、無収入ですゆえ。
図書館で好きなだけ本を読み、夜は夜通し映画をネット視聴したり。
歩きたいときに歩き、走りたい時に走り。本当に自由に自分で好きな事をしました。
楽しいと思いました。
でも、母に会いたいと思いました。こんな生活をしていると、母に話してあげたいと思いました。
ある日、ヨルムは、酔っぱらってくだをまく息子の扱いに困っていた老婆を助けました。
一緒に家まで連れ帰ってあげたのです。
後で分かるのですが、この老婆は、先日万引きを目撃した女子高生ボムの祖母でした。
ビルに戻ると、なんとそこで待っていたのは、3人の男の子。
何故か一斉に水鉄砲を浴びせ、大騒ぎした挙句に逃げて行きました。
片付けをしようとしたら、今度は水道管から派手に水漏れ。
修理をしてもらおうと家主の息子ソンミンに連絡したら、なんだかんだと話を逸らし、自分でしろと言い出す始末。修理業者の紹介もしてくれません。
今からでも出て行くなら・・・とソンミン。
つまりは、家主として当然の借家の管理ををせず、ヨルムが尻尾を撒いて出て行くのを待つつもりなんです。
さっきの、子供たちのいたずらも、その一つでした。
ヨルムは何とかパイプにテープを巻き、応急手当をしました。
ソンミンの作戦、失敗です。
ソンミンは、何とかしてヨルムを追い出そうと、次なる策を考えました。
名付けて“仲間外れ作戦”。
都会から田舎に移住したものの、結局は疲れて都会に戻って行く者が多いのは、仲間外れが原因だと思ったのです。
で、声をかけたのは、ヨルムより先にビルを買おうとしていたチャンスとオクスンの夫婦。
ヨルムはデボムに教わりながら、図書館の本の修理を手伝うことにしました。
なのに、水をこぼして却って本を傷めてしまいましたよ。
ボムも図書館の常連でした。
祖母から、ヨルムに世話になったと聞いて以来、ヨルムを気にしています。
ヨルムは街で犬を拾いました。
野良犬のようには見えないんだけど、周囲に飼い主の姿もなく、雨の中怪我をしていたので、放っておけず、仕方なくビルに連れ帰りました。
ところが、今度はビルのシャッターにスプレーで派手な落書きがされているじゃありませんか。
“逃げろ、殺される”・・・なんて。
流石にショックを受けました。
近所の店のアジュンマが、家主に連絡してくれました。
そして、絶対に家主はヨルムに文句を言うに違いないから、部屋に入って出てこないようにと言ってくれました。
駆け付けた大家のソンミン父は、ヨルムの生活がだらしないから、こんなことになるんだと大声でまくしたてました。
街の人たちは、よそ者のヨルムの行動を逐一把握していると言う事を、ヨルムは初めて知りました。そして、勝手な解釈で、ヨルムを非難しているということも。
人生を諦めたから、こんなところに住むんだと、ソンミンも言いました。
それを、ヨルムは二階の部屋で聞いていました。
ソンミンは、父親から落書きを消すよう言われ、一人で作業を始めました。
ヨルムは部屋から出て、ソンミンに言いました。
「私は真面目に生きて来ました。人に迷惑をかけてないし、人生も諦めていません。」
怒りに震えながら言うヨルムを見て、ソンミンは怯み、つい、言ってしまいました。
「お嬢さんのせいじゃない。ただ俺は物騒な場所に住むのはどうかと思う。」
慰めのようでもあり、言い訳のようでもあります。
要するに、ソンミン、決して悪人じゃないってことですよね。
ヨルムに嫌がらせをしようと考えたものの、実際こうなりヨルムが傷ついているのを見たら、ちょっと罪悪感を感じてしまったようです。
ソンミン、ボムにも声をかけていたようですね。
5万Wで、ヨルムを追い出す手助けをしてくれと。
でも、ボムはそのお金をソンミンに返し、断りました。
デボムの同僚ジヨンは、就職試験を受けていますが、なかなかうまく行ってないようです。
デボムがソウルまで車で送って行ってあげています。
その帰り、ジヨンがデボムを連れて行った店にいたのは、どうも、デボムの昔の上司?教授と言ってましたが・・・。
デボムは、彼らを見るなり、踵を返して店を出て行きました。
ジヨンは、彼らに頼まれて仕方なくデボムを連れて来たようですね。
今度は犬泥棒の言いがかりをつけられたヨルム。
連れ帰った犬は、なんと、オクスンの犬だったのです。
ところが、犬はオクスンを嫌って大騒ぎする始末。
それを見て、ヨルムは可哀想になり、犬を売ってくれと言ってしまいました。
そしたら、オクスンは高額な値段を吹っかけて来ました。
ヨルムは、よく考えもせず、承知してしまいました。
お金を渡すと、オクスンは、これでビルの一件はチャラにしてあげると言いました。
でも、ヨルムのことを街の皆は良く思って無いから、行いに気を付けな風紀が乱れると、捨て台詞のように言いましたよ
ムカつく~っ
そこに割って入ったのは、ボム。
オクスンの言い様に文句を言ってくれました。
でもこれが却ってオクスンの機嫌を損ねる結果となり、結局、犬の値段を吊り上げられてしまったのです。
落ち込んでいるヨルムにさらに追い打ちをかける様な事が起こりました。
兄から電話があったのですが。
母親の遺産の家と貯金は全て兄に渡しました。ヨルムが受けとったのはたった一つ、母の指輪だけでした。
なのに、お金が必要なので、その指輪すらくれと言うのですから。
ヨルムは情けなくて泣きたくなり、電話を切りました。
お酒を飲んで忘れる事しか思いつきませんでした。
店のアジュンマは、お酒を買っていくヨルムを心配そうに見つめていました。