盆が過ぎ、夏の祭りが予定されているところは、近隣でも結構多い。
この近くの地域でも、祭りがあった。
そちらに出かける用がある、というので出かけようとしたら、娘から要望があった。
「ポッポ焼き買って来て。」
ポッポ焼き。
これは、別名「蒸気パン」とも呼ばれている。
新潟のソウル・フードと言ってもいい食べ物である。
祭りになると、様々な食い物屋が出る。
例えば、伝統的な(?)ものでは、わた菓子やたい焼きなどがある。
ポッポ焼きは、この周辺ではそれらと並んで、お祭りの屋台に並ぶ、代表的な焼き菓子である。
ただし、祭りなどの屋台以外では、売っている店はほとんど見かけないのである。
だが、逆に、この辺りの祭りだと、必ず売っているのである。
用を終えて、娘のリクエストに応え、祭りの屋台が並ぶ通りを探した。
屋台のテントから、ポッポ焼きはすぐに見つかった。
「9本300円」「15本500円」「30本1000円」と、看板が出ていた。
15本500円くらいが適当かな、と考えて購入。
家に持ち帰ると、喜んでもらえた。
ポッポ焼きは、こんなふうに1本が15cmくらいで細長い。
薄力粉と水、炭酸などに黒砂糖で味付けされている。
屋台があると、焼かれているものから黒砂糖が甘く焦げるにおいがして、自然と引き寄せられてしまう。
食べてみると、結構もちもちしている食感である。
味は、黒砂糖の甘さがよいが、なんてことのない、素朴な味である。
しかし、なんとなく郷愁を感じさせる。
1本食べると、2本、3本と手が伸びることが多い。
おいしくいただきました。
ごちそうさまでした。