五月雨を あつめて早し 最上川
夏草や 兵どもが 夢の跡
閑さや 岩にしみ入る 蝉の声
今回訪れた伊賀市上野は、松尾芭蕉生誕の地で
ここで、特にクローズアップされている俳句は、
上の三句でもなく…
古里や 臍のをに泣く としのくれ
(ふるさとや へそのおになく としのくれ)
芭蕉の生家
芭蕉が幼少の頃から29歳までを過ごした家です。
三重県伊賀市上野赤坂町にあります。
安政の大震災(1854年)で被災後、改築されたものです。
家の外塀に沿って句碑がありました。
これは、芭蕉の真蹟を写して石碑に刻まれたものです。
古里や 臍のをに泣く としのくれ
生家の奥庭には「釣月軒・ちょうげつけん」があり
芭蕉、初めての句集「貝おほひ」はここで執筆されました。
釣月軒
芭蕉は数々の旅に出ている間も、14回、ここ伊賀上野に
帰っています。
生家の中も見ることが出来ました。
芭蕉の文机
表の間から奥の庭、釣月軒まで続く長い土間には、
台所、お風呂、お手洗いなどがありました。
やはり、芭蕉が植えてあります。
折りしも、雨の降りしきる釣月軒の前の切り株に
でんでん虫が。
こんなに白いの、初めて見ました。
芭蕉が使いを送って来たのか?
はたまた、芭蕉の化身なのか?
写真を撮るのもはばかられるような、神々しさを
感じました。
ここで、一句…といきたいところですが
あまりにもおこがましいので。
あゝ、ここに芭蕉が暮らし、様々な事に心動かし
俳句を書いたんだなあ~としみじみしながら
生家をあとにしました。
ところで、私も息子達のへその緒を大切に保管していて
見せた事があるけれど、その時
『ナニコレ、キモチワリイ~!』
って、言ってたなあ~。
芭蕉翁のおへそのごまでも煎じて飲ませたいわッ