桜の花の下、幹にもたれた信玄は
「こ こ ま で か
そ な た の 世 を つ く れ
そ な た の 器 量 は は る か に 我 を こ え る
黄 泉 に て 見 守 る」
と、勝頼にそう言い残した
甲斐の虎信玄も、いいお父さんですね
「阿部寛さん」の武田信玄は、私はもっとたくさん見たかったのに
脚本家小沢良太さんはあっけなく信玄を死に追いやった
信玄は、「戦は勝ってからするもの」と言っていた
どういうこと
信玄は戦の前に、戦術を練って練って練りあげる
知略家だったとか
信玄の父は「武田信虎」 息子としては許せない父だったのか
甲斐から追放している
そして「上杉謙信」と何度も戦ったことで戦術のA~Zを学んだようだ
戦に勝ってから戦をするというのは、勝てる戦略を仕上げてから
戦う
ということでしょうか
「岡崎の小わっぱ」に「甲斐の虎」は
どうにもならない壁となって立ちはだかった
そんな信玄が、突然死んだ
「弱き主君は害悪だ、滅ぶが民のため」
信玄の言った言葉を家康は思い出していた
戦モードも頂点に達していたところに突然の知らせ
気が抜けたでしょうね
やっぱり、気が抜けてました
石川数正さん、家康に何かあったなと勘づき問い詰めたら
「…」
「信長が敵を蹴散らしている時に何をしておられたのか!」
鬼の形相で一喝
白兎、岡崎のこわっぱ、あほたあけーと言われ続けている家康
張本人、お万は一枚も二枚も上だった
城内の同僚侍女に頼み、自分を柱に結わえさせた
瀬名がやって来た
ここから、お万の被告答弁、みたいな
「お方様には申し訳なく思っています」
どうぞ懲らしめて下さいませ」
としおらしく始まったが、
「私がこの子を産めばお家が乱れ
城を出て私が育てるとしても、殿のご落胤とあれば
世には恥ずかしくない躾も施さねばなりませぬ
我が家は戦で焼け、父は死に母は動けず
とてもそのような…」
瀬名がさえぎった
「もうよい、私はそなたを見くびっていたようじゃ
おっとりしたつつましい女ごじゃと
なんのなんの、才ある子じゃ
これではうちの殿などひとたまりもあるまい、見事じゃ
殿から金すをふんだんに頂くが良い
それでこの子を立派に育てよ
焼けた社も再建するが良い
恥ずかしいことではない、それも女ごの生きる術じゃ」
お万、反論
「恥じてはおりません
多くのご家臣を亡くされて、心が疲れ切っていた殿を
お慰め申し上げたまで
男共は欲しいものを手に入れるため
戦をし人を殺し奪います
おなごは、
人につくし癒しと安らぎを与えて手に入れるのです
男共に戦のない世など創れるはずなど無いと
政も女ごがやればいいのです
男共に出来ぬことが出来る、お方様のような方なら
この子は立派に育てます、いずれ殿のお役に立つ子に…」
怖い
映画「猿の惑星」で、途絶えさせたはずの惑星の猿の子が
ちらっと映像にあらわれる
この場面の暗示していることと同じ予感が…
知恵者、石川数正は
「信玄がみまかったとはいえ武田は強大
我ら半死半生、奪われた所領を取り返すのも
困難を極めましょう」
巷では、家康の評判は悪い
SNSはなくとも、悪評判は伝わりやすい
武田勝頼は三河を取り、信康と瀬名を狙うという
千代が、信玄亡き後も勝頼の駒となっていた
千代はどう仕掛けてくるのか
疾如風
徐如林
侵掠如火
不動如山
人は城、人は石垣、人は堀、
情けは味方、仇は敵なり
兵は詭道なり
孫子に倣い知略の戦で世の中を手の内に入れる直前の
信玄の死、残念
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