【政界地獄耳・11.09】::自民幹事長・森山と「ズブズブ」安住予算委員長
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.09】::自民幹事長・森山と「ズブズブ」安住予算委員長
★衆院予算委員長といえば、首相を含むすべての閣僚が出席する与野党が意見を戦わす国会の一番の議論の委員会といえ、テレビ中継も入る。その議事内容、審議の差配はすべて予算委員長が取り仕切る。予算委員長の権限は大きく、17の常任委員長の筆頭に数えられ、議会ではその上には議運委員長、衆院議長と院内では一目置かれる存在だ。最近の自民党はほかの常任委員長は閣僚経験のない者が就くが、予算委員長には閣僚経験者が据えられていた。つまりそれなりに重要ポストなのだ。
★今回、自民党は17ある常任委員長のうち7つのポストを野党側に譲り渡した。報道では予算委員長のポストをしぶしぶ野党に渡したとか、勝ち取った予算委員長のポストなどとはしゃいでいるが、それが立憲民主党元国対委員長・安住淳だと知れば、国対を経験した者なら誰もがニヤニヤするはずだ。自民党幹事長・森山裕は国対委員長時代の立憲の相手は安住。野党の国対に言わせれば「2人はズブズブ」(野党国対の1人)と言われるほど蜜月で、それは森山が国対を離れ選対委員長、総務会長になっても続き、森山の後任の国対委員長が誰になっても2人が国対を動かしていたといわれる。その2人が幹事長と予算委員長なら予算委員会はスムーズにいくと両党国対関係者は思ったはずだ。
★それだけではない。元財務相経験者の安住がこれから始まる本予算の審議や、予算委員会を主戦場とする野党が攻勢を強める政治とカネでの追及も自民党寄りの議事が期待できると自民党は考えるはずだ。「来年の参院選まで国会審議でも与野党の攻防は続くが、国民生活に支障をきたす予算は立憲も早期にまとめて参院選の準備に入りたいはず。安住にすれば森山との関係、財務省との関係から自民党の委員長と遜色なく扱える」(自民党幹部)。別の自民党議員が言う。「なんだかんだ時間稼ぎして国民民主党の103万円の壁など税制改正の邪魔をしてつぶすことまであるかもしれない。なかなか興味深い人事だ」(自民党中堅議員)と安住人事は波乱を呼ぶはずだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年11月09日 07:55:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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