【金口木舌・01.12】:物価高の余波
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・01.12】:物価高の余波
新年早々、政治や経済のトップから賃上げを重視する発言が相次いでいる。賃上げは経済の先行きを左右するだけに、昨年以上に関心事のよう。それだけモノやサービスの値段が上がっているということだ
▼物価高の影響はこんなところまで。沖縄観光コンベンションビューローによると、コロナ禍を脱し、ようやく回復していた沖縄への修学旅行が2025年度は減少する見込みという。元々移動費が高かったのに加え、ホテル代や活動費の上昇が響いたとみられる
▼県外の子どもたちが沖縄を学ぶ機会を失うのは残念だ。日本修学旅行協会の23年度調査によると、旅行先で重点を置く活動の中で「平和学習」は前年度の3位から2位に上がった。紛争が相次ぐ世界情勢を受けてのことだろう
▼今年は「戦後80年」でもある。沖縄戦の証言を体験者から聞くことは難しくなってきた。子どもたちの関心にどう応えるか。深く考えるきっかけにしたい
▼政財界もいまや戦争を体験した世代はどれだけ残っているだろう。戦争を過去のものとせず、次世代への継承が求められている。気掛かりなのは景気ばかりではない。
元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2025年01月12日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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