安倍晋三首相が
どうしても集団的自衛権の行使を必要と考えるならば
安倍首相の設定そのものが憲法違反だ!
であるからこそ撤回を求めているのではないのか!
だったら「憲法改正」を呼びかけるのは間違いだ!
安倍首相の言動に根拠を与えることは
既成事実化を容認することであり
その誤りは、現在の事態を視れば一目瞭然だ!
以下の社説は、もっともなことを言っています。しかし、見過ごせない論理が展開されていますので、記事にしました。この論理は、集団的自衛権行使に反対する人たちが展開している一つの論理ではありますが、これを放置しておくと、新たな「事態」が形成されていくことになりかねません!
「違憲の集団的自衛権行使を認めてほしいのであれば、憲法改正を正々堂々と主張しろ」論の誤りは、
1.違憲の法案を政権・政府が提出することそのものが憲法違反です。
2.憲法9条違反の法案を出すような政権は退場です。
3.違憲の法案を提出する口実となっている様々な妄想・空想「事態」をなくしていくためにも憲法9条を活かした外交政策を切れ目なく具体化することにエネルギーを注ぐべきです。
国会会期延長/9条改正の提起が筋だ
デーリー東北/2015/6/25 10:05
http://www.daily-tohoku.co.jp/jihyo/jihyo.html
国会は24日までだった会期を、9月27日まで95日間延長した。通常国会としては現憲法下で最長幅となる。集団的自衛権の行使容認に伴う新たな安全保障関連法案を今国会で成立させようとする安倍政権の不退転の決意が示されたといえる。
しかし憲法学者や内閣法制局長官経験者が国会で法案を「違憲」と断じたように、法案の正当性は大きく揺らぎ世論の理解や支持も広がりを全く欠いている。国会延長で今後、形式的にいくら審議時間を積み重ねても、法案がはらむ違憲性が払拭(ふっしょく)されることはあるまい。この法案はやはり撤回されるべきだ。安倍晋三首相がどうしても集団的自衛権の行使を必要と考えるならば、憲法96条の改正手続きに従い、堂々と9条改正を提起し、国民投票で承認を求めるのが筋だろう。
スジをいうのであれば、憲法尊重擁護の義務違反をしている首相には退陣を迫る!これしかないのではないでしょうか!何故「憲法改正」がスジなのか、全く理解できません!
このような「風潮」は憲法改悪派のデタラメな主張と行動の既成事実化を容認することになります。改悪改憲派のデタラメ・大ウソを徹底的に批判しないで容認する報道に問題アリ!ではないでしょうか!
その大きな分岐点は、ポツダム宣言を受け入れて制定された国家の最高法規であること、この中で書かれていることは侵略戦争への反省をしていることを国際公約していることです。これらに「違反」することを、あれこれのデタラメを持ち出して正当化していることに、大変な問題を露呈している!
このことに、もっと目を向ける必要があるのではないでしょうか!
政府は当初、安保法案について「6月下旬の衆院通過、8月上旬の法案成立」を描いていた。
だが首相の「やじ」問題や、衆院憲法審査会の参考人質疑に出席した憲法学者3人全員が「法案は違憲」と指摘するなど想定外の事態が起き、野党側の追及が激化。与党側が衆院採決のめどにしていた審議時間の80時間を達成することが困難となり、国会延長は不可避の情勢になった。
無血クーデターそのものです!何でもアリ!何でこれが問題にならないのか!マンネリも甚だしい!これは戦前の国家総動員法と同じレベルの話です。追い詰められた安倍首相の身勝手を許すことはできないことは言うまでもありません!窮鼠猫を食む!は認められません!
国家総動員法(口語訳) http://search.nifty.com/websearch/search?select=2&ss=nifty_top_tp&cflg=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&q=%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E7%B7%8F%E5%8B%95%E5%93%A1%E6%B3%95&otype=web_nifty_1
第一条 本法律において国家総動員とは、戦争時(戦争に準ずる事変も含む)に際して、国防目的の達成のため国の全力を最も有効に発揮できるよう人的、物的資源を統制し運用することをいう。
第四条 政府は戦争時には、国家総動員上必要な時は、勅令が定めることによって
また与党は、法案が衆院通過後、60日以内に参院で議決されない場合は否決されたと見なし、衆院で3分の2以上の賛成で再可決し成立させる「60日ルール」の適用も視野に入れているとみられる。
会期延長について首相は「丁寧な説明」「徹底的な議論」と強調したが、異例の長期延長は安倍政権の危機感を映し出しているようだ。政権にとって痛手だったのは、憲法学者に続き、内閣における「法の番人」とされる法制局長官経験者2人が衆院特別委員会で法案を「憲法違反」と批判したことだ。
憲法違反が濃厚!しかも、チョー濃厚!政権を支えていた法制局長官が発言している!政府は、この法制局を使って、個別的自衛権を正当化してきた!之すら否定する憲法違反の集団的自衛権行使の橋を渡ってしまったのです!ここがポイントです。以下をご覧ください。
宮崎礼壹氏は「集団的自衛権の行使が憲法9条で認められないのは確立した解釈」とし、安倍政権の憲法解釈見直しを「黒を白と言いくるめる類い」と非難。阪田雅裕氏は、首相が頻繁に言及する中東・ホルムズ海峡での機雷掃海について「限定的行使でも何でもない。従来の政府見解を明らかに逸脱」と指摘した。
首相は国会答弁で「政治家は常に、必要な自衛の措置とは何か、どこまで認められるのかを考え抜く責任がある」と述べたが、だからといって憲法や歴代内閣の憲法解釈をないがしろにすることは許されまい。(引用ここでも)
60年安保国会の時、岸元首相でさえも、集団的自衛権行使は、9条があるからできないと言ってきて以来、「ときどきの国際情勢を見て、具体的な対応を考え抜」ぬいてきても集団的自衛権の行使は違憲だと言ってきたのではないでしょうか?そんな歴史をも無視をして、以下のようなことを言ってしまう安倍首相の「法の支配」感覚は大喝でしょう。憲法尊重擁護の義務違反です。従来の「世論」で言えば、即退陣でしょう!
安倍首相「必要な自衛措置 考え抜く責任」
NHK6月22日 17時54分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150622/k10010123611000.html
k10010123611_201506221822_201506221830.mp4
安倍総理大臣は、参議院決算委員会で、安全保障関連法案について、「歴代の内閣法制局長官の中には『違憲だ』と言っている人もいる」という指摘に対し、国民の命を守るため、政治家には常に必要な自衛の措置を考え抜く責任があると反論しました。
このなかで、日本を元気にする会の松田代表は安全保障関連法案について、「歴代の内閣法制局長官の中には『違憲だ』と言っている人もいる」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は、「歴代の内閣法制局長官は、いろんな話をされているが、われわれには国民の命と平和な暮らしを守り抜く大きな責任がある。政治家には常に『必要な自衛のための措置は何か』、『どこまで認められるのか』を考え抜いていく責任がある」と反論しました。そのうえで、安倍総理大臣は、「ときどきの国際情勢を見て、具体的な対応を考え抜くことを放棄するのは、国民の命を守り抜くことを放棄しているのに等しい。昭和47年の政府見解にしがみついていれば、国民の命や国土、領海、領空を守っていくことができるのか、考え抜いていく責任を放棄してはならない」と述べ、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にする必要性を強調しました。また、安倍総理大臣は、参議院の選挙制度改革について、「一部には党派を超えた改革案が取りまとめられるなど、注目すべき動きも見られる」と指摘しました。そのうえで、安倍総理大臣は、「建設的な議論が進められ、早期に結論を出すことによって政治の責任を果たし、国民の負託にしっかりと応えていかなければならない。来年の参議院選挙が、新たな定数是正がなされた制度の下で行われることが大切だ」と述べました。(引用ここまで)