水道橋の能楽堂で、宝生流の「融」を観る。
左大臣源融が心を寄せた陸奥国千賀浦の風景も、今は昔のものがたり。
籬島はあの日のままに見ゆれども、
汐汲む翁の涙はとどまらず、
やがて涸れ池を満面に浸したまふ。
おりからのぼる満月に、
左大臣(おとゞ)の衣は白く映え、
錦糸に彩られし鳳凰は、
金色に翼を翻し、
月の都へ入りたまふ。
ふと目覚めてあたりを見れば、
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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