迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

華秋奮舞!

2022-11-03 17:21:00 | 現代手猿樂


三年ぶりにやうやく復活した市民文化祭の舞臺に参加し、そもそもこの催しで初演するつもりで創った現代手猿樂「すゑひろかり」を舞ふ。

すでに何度かつとめてゐる曲だが、舞臺で膝が震へ出すのは相変はらず、それは振付に入ってゐないハズなのだが……。



三年ぶりの待ちに待った開催とあってか、會場の雰囲氣はこれまでより華やかに感じられたが、今回より客席からの冩真や動画撮影、録音は禁止となり、また司會進行役で毎回いい味を出す、本人も出演者の司會進行役のおばちゃんの姿が今回は見えず、地元高校の放送部とやらの學生たちがマイクを担當してゐたのはガッカリ。

舞臺袖の暗がりで字が見えないと、その箇所だけ構はずスッ飛ばして讀み上げる力技ぶりが面白くて、それがまた参加する樂しみのひとつだっただけに、學生たちの甲子園大會じみた調子で私の名前を「……?」な發音で讀み上げられても、これなら自分で口上を述べたはうが早いと思ふだけだ。


それはさておき、今年は身体障がい者の方が初参加し、長唄の小曲を一人立ちの素踊りで踊った。

健常者でもなかなかあのやうにはいかない、しっかりと腰の据はった見事な踊りで、「ああ、いい踊りだな」と舞臺袖から見入ったことが、今回参加のいちばんの収穫である。









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