今秋には行くと決めてゐた、箱根の大涌谷へ行く。
昼頃に到着した時、日差しは暖かなれど冷たい風がやや強し。
觀光客は思ったほどは多くなく、外國人旅行者もチラホラなれど、色々な國からやって来たその人種の違ひが、景色に彩りを添へてゐる。
富士山はニッポンの觀光に相應しく秋空に青々と映ゆれど、しばらくすると雲霞に紛れてしまひ、着いてすぐ冩真に撮っておいてよかったと思ふ。
かつては“地獄谷”と云った當地を、現在の“大涌谷”と命名し改めたのは明治天皇云々、その大涌谷の名物と云へば黒たまごなり。
食せば長壽になれるとの靈卵にて、次の鐵道200年までは生きてやるつもりなので、これは外せない。
東京圏は昨夜に二度地震があり、さうした影響などで、この火山帯がまたいつ立ち入り禁止になるかわからない。
人災疫病禍とて、依然勢力を保ったままであることも、忘れてはならない。
樂しい時間は、その一瞬一瞬をよく記憶しておくことだ。