迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

しらくものこかげにあおぐさつきかな。

2013-07-17 20:43:37 | 浮世見聞記
初夏に豊潤な花を咲かせていた近所の藤が、再び蕾を開いた。



暑さに倒れる人間あり。


暑さに蘇る花あり。



かつてこれと同じ光景を、その時にいた土地でも見たことがある。

わたしはその時、なにかを予感した。


しかしそれは、結局その場の予感だけで終わった。



あれがたしかなものだったならば、

私はいま、

ここにこうして、

生きてはいない。
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