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『埼玉県ふじみ野市で27日夜に起きた人質立てこもり事件で、殺人未遂容疑で逮捕された渡辺宏容疑者(66)が、事件の最中の捜査員とのやりとりで、「医師らに謝らせたかった」などと話していたことが、捜査関係者への取材でわかった』──
そもそも、醫療に“絶對”はありません。
私も師匠が病院で急逝したとき、醫師たちに對して「なんで助けてくれなかった……!」と憤りを覺えはしましたが、まさか殺意までは抱きませんでした。
ただ、「自分が倒れたときは、決してこの病院の世話にだけはなるまい」と、心に固く決めたのみです。
そして後年に落語のマクラで、
『殺しても 定価通りの 手術代』
と云ふ川柳に出逢って、やうやく現實に納得したのであります。