迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

いまも“夢の”超特急。

2018-12-29 22:32:01 | 浮世見聞記
日が暮れてから、新幹線の驛へ行く。


構内は、これから帰省する人々で賑はってゐる。

キャリーバッグを引き、お土産を提げ、それぞれの故郷へ──


楽しみな帰省もあれば、

さうでないこともあることだらう。


それでも、

せはしない流れのなかに、

どこか浮きやかな匂ひが漂ふ。


下りの新幹線が、一部区間で降雪のため、遅れて東京驛を発車してゐるらしい。


やうやく到着した列車の荷物棚には、キャリーバッグがいくつも揚がってゐる。


長い旅。


一年の終わりの、

特別な時間(とき)。



この素晴らしい文明の利器には、

私もたびたび助けられる。


いつか必ず、

手猿楽の道具を詰めて──




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