迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

てつみちがゆく-ローカルエリアの現在

2014-08-13 22:21:39 | 鐵路
昨年に京葉線から東北本線(宇都宮線)へと転属した、205系に乗る。

“湘南カラー”の帯をまとった姿も、なかなか悪くないと、わたしは思う。

かつては中距離近郊型の王者115系が、またつい最近までは211系が担当していた、駅間の長いローカルエリアを、首都圏の通勤型電車としてつくられた205系が、内装も乗り心地も往年のままにふっ飛ばす-そのギャップが、わたしには楽しい。


ローカルエリアといえども、いまや朝夕の混雑は首都圏並みだ。

その土地の通勤客にしてみれば、クロスシートに面積をとられて乗りにくい車両よりも、窓を背に横一列に座席の並んだロングシート車のほうが、立つ面積も広くて利用しやすいにきまっている。

『ローカル線の車両は、昔ながらのクロスシートのほうが相応しい』などは、今やその時だけしか利用しない旅行者のワガママでしかない。




東北を行く普通列車には、従来の車体幅の車両と、拡幅した新型車とが併結された編成がある。



その場合、連結部分が写真のように、拡幅した分だけ横にはみ出ている様子がはっきりと見えて、わたしには興味深い。


現在の新型車両のほとんどが横幅を広くとってあるのは、もちろん、より多くのお客を乗せるためだ。

しかし、肝心のお客がドア付近に固まっていたのでは、なんの意味もない。

そこばかりがギュウギュウ詰めになっている光景を外から見るにつけ、「ホンマにアホやな……」と呆れるのである。
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