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町なかで、白い鳩を見かける。
付近の誰に飼はれてゐる鳩らしい。
人慣れしてゐるのか、私が近づいても知らん顔でうろうろしてゐる。
外出先でかういふちょっとした、しかし面白い出逢ひがあると、ただただ一カ所に日がな一日籠もってゐる生活ばかりは、やはり出来ないと痛感する。
人災疫病禍で心掛けるやうなった“有要不急”も、いまでは私のなかですっかり當り前となった。
不要な行動とは、時間とカネと神経のムダ遣ひな行動を云ふ。
さう判別した計画を省ひていった結果、なんとまぁフトコロに余裕が生まれたことか。
さうして有要な行動だけをしてゐれば、
白い鳩も素晴らしい大發見と、
素直に樂しくなれるのである。